INTERVIEW – VERZA SPEED50

FELTのスピードバイク VERZA SPEED50(ベルザスピード)の開発者にバイクの魅力を聞きました。
左が商品コンセプトなどを担当するロバートさん、右が設計を担当するアランさん。
どんなユーザーを想定していますか?

とにかく速く走れるクロスバイクが欲しい人に使 って欲しいですね。ロードバイク並みの反応性を持たせているので、ライダーの入力に機敏に反応してガンガン走ってくれます。 例えばロードバイクに憧れるけれども、自転車通勤にしか使う予定が無い人やロードバイクの前傾姿勢が辛いけれども、走りの軽さは妥協したくない人です。
なぜこのモデルを開発したのですか?

ロードバイクのフレームをそのまま使ってフラットバーロードにしたバイクはたくさんありますが、フラットハンドルの姿勢とドロップハンドルの姿勢では効率的なペダリングができるジオメトリーが異なり ます。ロードバイクよりもハンドリングを安定させることで、友人と会話をしながらや、手を放しても素直に直進することを目指しました。フレーム設計とフォークの組み合わせ、アルミパイプの選定をゼロから行いました。例えば1つのサイズにつき何本もフォークオフセットを変えたフォークを試して、フィーリングを確かめました。組み換えに必要な時間を節約するため、ちょっと危険ですがブレーキを組みつけずにテンポ良くいくがコツです。
フレームの特徴は?

一番はBB周辺の剛性を高めるためのチューブ設計です。ここはジムフェルトと相談しながら慎重に決めました。ロードバイクほど予算をかけられない中で、 最少の重量で最大の反応性を得られる形状を設計しました。
バイクの裏側を見てもらうとダウンチューブとBBに隙間を設けています。通常は口径を小さくしてBBを接続しますが、それでは剛性が落ちてしまいます。 そこで、口径を保ったまま直接BBにパイプを接続しました。これにより剛性アップと同時にパイプ中心にかかる負荷を分散させることができるので、耐久性も向上しました。
もう一つが乗り心地の向上です。VRシートステーという技術を使い、シートステーをカーブさせて、パイプをチューニングすることで路面からの衝撃を効果的に吸収させています。これによって、走りは俊敏に、長時間乗っても疲れないフレームが出来上がりました。
実際に乗ってみるとどうですか?

クロスバイクとは思えない加速の良さに驚きます。このクラスのバイクでは反応性が一番に仕上がったと私は感じました。走り出した瞬間からどんどん加速してあっという間に時速25kmのレンジまで到達します。荒れた路面を走ってもバイクが跳ねないのでコーナーも攻められます。VRシートステーとタイヤ、サドルが組み合わさって、まるで高級車のようにスムーズな乗り心地です。究極のスピードと快適性を両立させた理想のフラットバーロードができたと自信を持っています。
全天候に対応する走行抵抗の軽いタイヤ
38Cまで対応するシートステー
クッション性の高いゲルサドル
すっきりしたシルエットの内蔵ケーブル
専用設計のFELTフラットハンドル
フォークからヘッドまでスムーズなデザイン