IMPRESSION「ALX630」

バリュープライスで、ワンランク上のホイールが手に入る
 レッドアルマイトに包まれた真紅のALX630は、シリーズ最高峰モデルである。フロント610g、リア810g、合計して1410gという重量は、これまでの経験上、クリンチャーアルミホイールとしては軽量な部類に位置している。リム専用の素材や、サイドウォールの仕上げ、溶接ジョイントの精度など、アルミ加工技術の粋を集めているのである。またリム形状はフロント23.7mm、リア25mmと必要な剛性を保つことができるサイズを採用し、重量軽減を実現している。
 ハブボディには、超超ジュラルミンと呼ばれる7075アルミ合金を用い、リアハブには最高精度を誇るベアリングを4個も内蔵している。そしてDTスイス製のエアロスポークを用いるなどハイスペックを誇る。しかしながらスペック上では、競合メーカーの相場と比べても数万円もリーズナブルな価格設定で、非常にコストパフォーマンスが高い。素材と機構を知れば大量生産量販店的な商品ではないのは一目でわかる。まさに企業努力のなせる業で、確かな性能を低価格で提供する、まさにユーザーフレンドリーな商品なのである。

 踏み出した瞬間に感じる剛性感はマイルドながらも軽さと相まって心地よく前に進む。レスポンスという意味ではALX470に一歩譲るが、脚にやさしくなおかつ軽さと剛性を兼ね備えたオールラウンドなホイールである、ということがわかる。
 いまやフレームのメイン素材となったカーボンファイバーと比べるとアルミという素材の振動減衰特性は決して良い数値は期待できない。ただし複合的なホイールのような構造体となったときは、意外にも快適なフィーリングを生み出すこともできるようだ。そういった意味ではこのALX630は快適性と剛性感のバランスが良いといえる。ツギハギのような舗装の路面ではALX470よりもあきらかに快適に走れる。路面から跳ねにくくタイヤがしっかりと路面をとらえてくれるので、ハンドリングも乱れにくく操作性もよい。
 リアの剛性はフロントに比べて高めに感じられる。複数のベアリングを用いた優れた回転性能と、軸受けの剛性感も演出されていて、かっちりとしたイメージだ。クイックレリーズもしっかりとホイールを固定してくれるので、確実にホイールが固定されているという安心感も、攻める走りへといざなってくれる。
 巡航性能も高く、横風の影響も受けにくい設計なので初心者にも扱いやすいホイールだろう。お手頃な価格で手に入れられるハイスペックホイールといえる。性能で比較するなら数万円のアドバンテージが得られるだろう。
名だたるブランドのOEMを手掛けるA-CLASSだからこそ可能にした
バリュー価格とハイパフォーマンス
最高峰の加工技術により軽量性と高剛性を両立したリムとCNC加工により、安定したブレーキング性能を発揮。 最高精度の日本製シールドベアリングをリアハブに4個内蔵。2個内蔵している一般的なモデルよりもはるかに優れ、転がり抵抗が小さい。
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