パワーを一滴も逃さずペダルへ伝えることを最大の目的とするプロ仕様のハイエンドロードバイクシューズ。しかし、それが故にタイトな設計なものも多く、幅広・甲高な日本人の足にはきつ過ぎて痛いということは珍しくありません。それでもやっぱり高剛性なハイエンドモデルを使いたい。私の足にも合うシューズはないものか…

中学生からのスポーツバイク歴は20年以上。父となった現在はヒルクライムレースメインで、グラベルキャンプツーリングや年間数戦のシクロクロスも。
・Mt.富士ヒルクライム ベスト66分
・ツールドおきなわ市民210km 完走
筆者プロフィール
身長:174cm
体重:59kg
FTP:推定266w 4.5w/kg
ライドスタイル:山岳ロング、ヒルクライムレース、ロードレース
足型の特徴:比較的幅広、非常に甲低
母指球-小指球部分の外幅実測:100mm
過去にフィットしたシューズ:FLR F-9 42サイズ、FLR F-XX Knit 42サイズ、Bontrager Classique 41サイズ、Bontrager Velosis 41.5Wサイズ
小指球があたって痛みが出たシューズ:FLR F-11 42サイズ、FLR F-75 42サイズ、Specialized S-WORKS SUB6 42サイズ、Giro Privateer Lace 43サイズ
目次
幅広×ニット×フルカーボンの到達点
今回ご紹介するFLR FNT-9は、ニットアッパー×フルカーボンソールを採用したのFLRのフラッグシップです。
ダイヤルクロージャータイプ FNT-9
シューレースタイプ(紐靴) FNT-9 シューレース
このシューズをおすすめしたい人
- 幅広・甲高でも痛くないシューズを探している
- パワーを逃さない高剛性モデルが良い
- フィット感に優れた快適な履き心地を求めている
- なおかつお手頃価格だと嬉しい
【製品概要】FNT-9 / FNT-9 シューレース
FLRはイスラエルのシューズブランドです。イスラエルがアジア圏であることもあり、世界中どこの人にも合う幅広の足型を採用していることが特徴です。またUCIワールドチームの選手が使用するブランドでありながら、同じ価格帯で1ランク、2ランク上のスペックが手に入るコストパフォーマンスも特徴です。
FNT-9は高剛性なフルカーボンソールを採用したプロ仕様のフラッグシップで、ニットアッパー(NTがニットの意)のモデル。私は現在、マイクロファイバーアッパーのフラッグシップ F-9を使用しているのですが、今回はニットのFNT-9を試します。
UCIワールドチームの選手も使用する高剛性なフルカーボンソール「R600」。FNT-9は一昨年に登場したモデルですが、モデル名はそのままにマイナーチェンジが入りました。まずカラーリングが変更されています。
・ピュアホワイト: アウトソールやクロージャーを含めた隅々まで純白に

・ミッドナイトブラック: アウトソールがサテンゴールドに
変更点はカラーリングだけでなく、剛性をさらに高めた「R600」アウトソールにグレードアップ。剛性指数は14から15になりました。クリート取り付け穴も前後に4mm動くようになりました。
ヒールのゴムは交換こそできませんが、かかと側を広く覆っていて自転車を降りた時も安心感があります。
アッパーは履き心地と通気性が特徴のニットです。
アッパーの爪先とかかと部分には補強が入っています。以前ラインナップしていたF-XX KNIT、F-11 KNITはここが経年で黄ばみやすかったのですが、FNT-9は黄ばまない素材に変更されています。
ヒールにはリフレクターを配置して追突事故を対策。
クロージャーはダイヤル式のatopを2個。世間でメジャーなのはBoaですが、リリース操作がしやすいatop、私は好きです。補修パーツも用意されています。
そして新たにシューレース(紐)モデル「FNT-9 シューレース」も用意されたのが個人的には歓喜!紐靴好きな玄人は多いと思うのですが、ハイエンドのシューレースモデルって最近は少ないんです。
ヒール内側は表面がメッシュで、クッションが厚めになりました。
インソールは2種類の厚さが付属します。実測でおよそ4mmと4.5mm。
実測重量は42サイズ片側で、ノーマルモデルが264g。
シューレースモデルが251gでした。
ニットアッパーの圧倒的なフィット感
初めて履いた瞬間から心地よいフィット感を感じます。ニットアッパーはしなやかなのであらゆる足の形に追従します。ニットという響きからホールド力がないのではという懸念があるかもしれませんが、強化ナイロンストリング製のニットは強い伸縮性があるわけではなく、むしろ確実に足の形にフィットしてくれるので、パワーロスは少ないと感じます。ヒールも厚めのクッションがふわっと優しく、でも確実に踵をホールドしてくれます。
幅広な足も、そうでない足も
日本人の足はほとんどが幅広なので、FLRのワイドな足型は救世主と言えます。私自身は極端に幅広というわけではないのですが、それでもFLRのシューズを履いてみると非常に心地よく、他社のシューズで少なからず我慢していたことが分かります。
マイクロファイバーアッパーよりニットアッパーのモデルの方が当たりが柔らかいので、より痛みが出にくいです。FLRのロードシューズラインナップではFNT-5とともに最も幅広でしょう。
あまり幅広ではないという方も、FNT-9は二つのダイヤル、FNT-9 シューレースはシューレースによって足全体の締め付けを微調整できてフィットしやすいです。(下位グレードのFNT-5、FNT-3は1ダイヤル。)
ワールドツアーレーサーも使うフルカーボンソール
アウトソールは剛性指数「14」から今回のマイナーチェンジで「15」のR600に。とは言え、以前のアウトソールでも一切のパワーロスを感じなかったので、アマチュアレベルでは十分すぎるほどです。ワールドツアーレーサーが使用するシューズなので当然ですね。
ペダルに乗せた力がスッとホイールの回転に変換されます。個人的にアウトソールは硬ければ硬いほど良いと思っています。レース志向ではない方にとっても、余計な力を使わず楽に走れるのでフルカーボンソールのメリットは確実にあります。
ダイヤルとシューレースどちらを選ぶか?
どちらも両者の違いはクロージャー部分だけです。どちらも必要十分な固定力があるので、完全に好みで選んでいただいて問題ありません。
ダイヤルタイプのメリットは、脱ぎ履きが簡単なことです。現在のシューズで主流のシステムであり、デメリットは特にありません。
シューレースタイプのメリットは、重量が軽く(片側約13g減)、価格も安いことです。デメリットとしては脱ぎ履きはやはり面倒です。心の余裕が求められますが、玄関に座って紐を結ぶ時間がライド前の心を整える儀式のようで悪くありません。着用中に増し締めができない点が気になるかもしれませんが、シューレースがシューズ全体を締め付けてくれるためか、意外と増し締めしたくなる緩みは出ません。何より最大の魅力はこのシンプルでクラシカルな見た目だと思います。シューレースを交換すれば遊び心も加えられます。シューレースタイプに関しては別記事で詳しく紹介予定です。
サイズ選びについて
FLR、Sidi、DMT、Specializedなどほとんど42サイズを選ぶ私ですが、今回も42が適正でそれらと同等のサイズ感です。
FLRには41.5、42.5などハーフサイズの展開がありませんが、それは在庫コストを低減して、コストパフォーマンスに優れた製品を実現できる理由の一つになっています。とは言え、ユーロサイズの1サイズはたった6mmなので、ほとんどの方はハーフサイズが無くても困ることは無いでしょう。さらに微調節が必要なら、インソールを利用することをおすすめします。 純正のインソールは2種類の厚みが付属します。
試着は、FLRシューズを豊富に展示しているFLRプレミアムショップ・常設店にお問い合わせください。また、不定期ですがショップでのPOP-UPやイベント出店も行っています。FLRショップ以外での取扱店でも、取り寄せでサイズ確認の試着サービスに対応している場合がありますので、まずは取扱店へご相談ください。
まとめ|「痛くない」だけじゃない「速く走れる」幅広シューズ
FLR FNT-9は、ニットアッパーが足形にしなやかに寄り添い、幅広・甲高といった日本人に多い足型でもストレスのないフィット感を実現。それでいて、ワールドツアーレーサーも使用するフルカーボンソール「R600」により、踏んだ力は一切逃さず確実に推進力へ変換されます。
レースで結果を狙うライダーはもちろん、
「長距離や登りをもっと楽に、速く走りたい」
「我慢せずに高性能シューズを履きたい」
そんな方にとって、FNT-9は性能・快適性・価格のバランスが非常に優れた選択肢です。
ダイヤルモデルか、シューレースモデルか。
自分の好みやライドスタイルに合わせて選べる点も、長く付き合える理由のひとつでしょう。
痛みを我慢する時代は終わり。
FLR FNT-9は、あなたの走りを一段上へ引き上げてくれる“本当に使えるハイエンドシューズ”です。
FLRシューズを豊富に展示しているFLRプレミアムショップ・常設店
試着イベントや期間限定のPOP-UP STOREの情報はFLRブランドサイトへ




















