FLRのフラッグシップロードシューズ「FNT-9」を、数々のレースで実績を残してきた田崎 友康さんにご使用いただきました。
2026年2月から約4か月にわたり、インドアトレーニングから実走、さらにはレースまで幅広い環境で着用。長期間の使用の中で感じた率直なインプレッションをお届けします。
田崎友康さんプロフィール
新潟市在住の会社員。妻と3人の子の5人暮らし。
会社の上司に誘われて、20代中盤から自転車に乗り始める。すぐに競技にハマり、ヒルクライムレースを中心に出場機会が増えていく。その後、JBCFに登録し、ロードレースの出場機会も増加。
現在では、シクロクロスも楽しむようになり、家庭とのバランスを図りながら(時々叱られる)、年中自転車を楽しんでいる。
【パフォーマンスプロフィール】
身長:166cm
体重:56〜59kg
FTP:270〜285w
MAXパワー:920w
20〜30代の頃は、ベスト体重が53kgと軽量でクライマーの脚質だった。その後、家族が増えると共に体重も増え始め、現在は数分程度の登りを得意とするパンチャーの脚質となっている。
【主な戦績】
2011年 Mt.富士ヒルクライム 総合優勝
2012年 マウンテンサイクリングin乗鞍 チャンピオンクラス2位
2015年 和歌山国体ロード7位入賞、JBCFプロツアー参戦
2017年 ニセコクラシック 総合優勝
2018年 ツールド沖縄市民210km 4位、ニセコクラシック 総合3位
2019年 ニセコクラシック 総合2位
2021年 シクロクロス全日本選手権 M40優勝
2024年 ニセコクラシック M45-49優勝
2025年 ツールド沖縄市民140km オープン優勝
2026年 ツールド福島 M45-49 3位

導入の経緯
2026 年2 月中旬より、FLR のフラッグシップモデルであるロードシューズ『FNT-9』の使用を開始いたしました。2 月から3 月までは室内でのインドアトレーニングを中心に、4 月以降は実走を中心としたトレーニングにおいて、低強度から高強度まであらゆる環境下で使用してきました。
また、5 月24 日にはJBCF 弥彦ロードレースE1 において使用し、実戦テストも実施しております。
本報告書では、上記使用条件において、製品の機能性、快適性、パワー伝達性、およびメンテナンス性に関するフィードバックを整理いたしました。
着用期間 : 2026 年2 月中旬 〜 (継続中)
総使用時間 : 259 時間
機能評価
①通気性と速乾性(メッシュテクノロジーの検証)
本製品の最大の特徴であるアッパーのメッシュ構造は、期待通りの極めて高いパフォーマンスを発揮しています。特に、大量の汗をかく室内トレーニングにおいては、シューズ内が何度も完全に水没するほどの過酷な状況となりました。
しかし、本製品は「軽く水洗いし、脱水をかけるだけで、翌日には完全に乾燥している」という他のシューズではありえない速乾性を発揮しました。日々のハードなトレーニングにおいて、シューズの保守管理がストレスフリーで行える点は、継続的なトレーニングに大きなアドバンテージとなっています。


②履き心地とホールド感(フィット性の検証)
足入れの感覚やフィット感のニュアンスとしては、他社定評モデル(シマノ RP9 など)に近い上質なホールド感を実現しつつ、つま先部分には適度なゆとりが確保されています。これにより、長時間のペダリングでも足先の痺れや圧迫感が発生しません。
また、独立して2 箇所に搭載されているA-TOP ダイヤルは、BOA ダイヤルと同様に走行中でも状況に応じてフレキシブルかつ微細なホールド感の調整が可能です。スプリントや高トルクでのペダリング時にも、かかとが浮くようなズレは一切見られず、足全体がシューズと完全に一体化する優れたヒールホールド性を確認できました。

③ パワー伝達性と剛性(レースパフォーマンスの検証)
レーシングシューズとして最も重要視していたパワー伝達性について、本製品の導入以降、FTP を3 回更新することができました。また、5 月24 日の弥彦ロードレースE1 では一桁順位でゴールすることが出来ました。
これらの結果は、FNT-9 のソール剛性とアッパーのホールド性が、パワーをロスなくペダルへと伝達した証拠と感じています。ホビーレースからシリアスな決戦の舞台まで、自信を持って投入できる戦闘力を秘めています。


ユーザーへの注意喚起
長期にわたるヘビーユースの中で、1 点だけ運用の注意点がありました。優れた速乾性ゆえに、汗で水没した際もサッと水洗いするだけの簡易的な手入れで済ませていたところ、次第にシューズ内部に特有の臭いが発生。
幾ら速乾性が良かろうとも、日々気持ちよく使用する上で、定期的な洗浄は必要不可欠です。
総評・結論
『FLR FNT-9』は、インドアサイクリングの愛好家や、大量の汗をかくサイクリストにとって、現在市場にあるサイクルシューズの中で最良の選択肢の一つになると確信しています。保守管理
のしやすさとパワー伝達性のハイレベルな両立は、FLR の大きな特徴と言えます。今後も引き続き使用を継続し、レース実績の積み上げや、耐久性の検証を進めてまいります。素晴らしい機材をご提供いただき、誠にありがとうございました。

FLRについて
FLRはブルガリアに拠点を置くシューズメーカーです。サイクリングをはじめとする様々なシューズを製造しており、蓄積された独自の技術を駆使して、最高のパフォーマンス、品質、快適性を備えたサイクリングシューズを開発し続けています。また世界最高峰のレースで活躍するプロライダーと協力し、レースシーンでパフォーマンスを最大限引き出せる製品づくりを行っています。

