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タイムトライアルマシンばりのエアロロードを求める人に 【AR5】



タイムトライアルマシンばりの
エアロロードを求める人に

 フェルトのラインナップでエアロダイナミクス性能を追求するのがAR シリーズ。フレームの造形からわかるようにタイムトライアル然としたフォルムが特長。AR5 のカーボンのグレードは上位モデル並みで、かつ価格も抑えられている。非常に高級感があるたたずまいで、パフォーマンスの高さにも定評がある。

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 フェルトARシリーズの「AR」とは、「エアロロード」に由来する。
 A R シリーズのフレーム&フォークは、空気抵抗低減を狙ったデザインが施されている。各部をこまかく見ていくと、チューブは翼断面。ダウンチューブは前輪に、シートチューブは後輪に沿うような形状だ。シフトワイヤーはトップチューブ前方上面からフレームに内蔵されている。とくにフロントディレイラーへは、シートチューブ下側にアウターケーブルとワイヤーリードを配してインナーワイヤーが導かれる。まるでタイムトライアル用マシンのような、凝ったつくりになっている。
 フレーム形状から想像できるとおり、縦方向の剛性感は高めだ。しかし、過度ではない。ペダルからの入力を逃さず自転車を進ませるのに十分なレベル。カッチリとした乾いた感触が気持ちよく、走りにキレがある。これは、フェルトで中堅以上のモデル用として開発された「UHC アドバンスド」グレードのカーボン素材を使っているためと想像できる。振動減衰が素早いので、快適性も良好だ。
 剛性感と快適性のバランスがいいド真ん中なエアロロードだ。
 プロチームが使うバイクとして、高嶺の花だったARシリーズも手が届きやすくなった。この仕様なら価格も性能も満足できる。コンポーネントはシマノ アルテグラで、クランクセットのみFSAを用いている。このクランクはコンパクトドライブながら、アウターに52Tを装備しインナーには36Tを用いることで、幅広いギヤレシオを実現している。リアもローギヤは25Tなので、厳しい峠でも根を上げることなく上りきれる親切設計という、ホビーサイクリストのことを考慮したアッセンブルが好印象だった。
 エアロを追求したフレームは、思った以上にしなやかで構えることなくライディングすることができた。とくにシッティングでグイグイとギヤをかけるとダイレクトな踏み心地が楽しめる。縦剛性の高さも起因していると思われ、タイムトライアルバイクのような設計がそう感じさせる。クリテリウムのようなコースよりも、ラインレース向きのスペックで、グランフォンドにも向くだろう。ヒルクライム性能は平均的だが、ホイールをセレクトすれば対応可能だ。
空気抵抗低減のため、ワイヤー類はフル内蔵。シフトワイヤーはトップチューブ上面から。 ダウンチューブは翼断面になっている上、前ホイールに沿うようにカットされている。 シートチューブももちろん翼断面。シートステイはいったん横に張り出してから伸びる形状。 前シフトワイヤーは、アウターとワイヤーリードを介してフロントディレイラーに導かれる。
©funride

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