GRADEでイベント参加もアップグレード!「そらちグルメフォンド」グラベルコース参加レポート

こんにちは!泥モノ担当Mラカミです。

記録的な暑さの夏でしたが、ライドイベントもたくさん開催されるようになりましたね。

特に最近は「グラベルイベント」もよく見かけます。グラベルバイクには興味があるけれど、いきなり人里離れたグラベルにいきなりチャレンジする勇気はまだ無いなぁ。そんな感じのゆるーいグラベルライドを求めている方におすすめ、北海道空知地方の名物イベント「北海道そらちグルメフォンド」に今年も参加してきました。

このライドイベントは通常のロング、ミドルの他に「グラベルロング」と「グラベルミドル」があり、地元グルメを堪能できるエイドステーションはコースごとに共通です。基本的に道路に近く、グラベルビギナーでもあまり心細さを感じないコース設定になっています。

せっかくグラベルを行くなら、楽しんで乗れるバイクに乗ってみたい!そんな目線で選んだバイクはGRADE CARBON ELITE(2021モデル・生産終了)

シートステイとシートチューブを分離した「フローティングステイ」のトリプルトライアングルフレームが特徴的です。

雨のグラベルの洗礼のあと、最初のエイドにて。他のコースの皆様とはくらべものにならないドロドロっぷりに思わず笑ってしまいました。

いきなり雨の洗礼を浴びて

スタート・ゴール地点は道央、岩見沢市の「いわみざわ公園野外音楽堂キタオン」です。

イベント当日は午後から晴れ予報は出ていたものの、朝方からの強い雨。少し止みかけたと思ったらスタート前に再び降りだして出鼻を挫かれた気分。でも、この雨雲が抜けたら曇りから晴れに推移しそうです。気温も高かったので蒸れるより濡れたほうがいいだろうと、レインウェアは着ずにそのまま行きました。

スタートしてからはしばらく開場前の遊園地を走るコース設定。珍しいので妙にテンションが上がります(笑)

遊園地の中を走る経験は多分みんな初めて?! photo by ぽにっく様

そこからグラベルコースは分岐してレンガの遊歩道を走り、最初のグラベルに突入。なるべく水たまりを避けようという努力もむなしく、既に大きな水たまりが出没。さらに長めの登りに差し掛かりました。泥にくらべ走りやすい砂利とはいえ、あちこちから水が流れてきてスリッピー。序盤からいきなりアドベンチャー感が漂ってきました。

濡れたグラベルはなかなかスリリングでした。 photo by ぽにっく様

しかし40Cのタイヤはしっかりと地面を捉え、登りの先の滑りやすそうな斜度のある下りでもスリップは皆無でした。安心感が得られると、妙にテンションが上がるのがオフロードの常?

もともとのスピードが遅いので、たぶんグラベル組の最後尾だったと思うのですが、周りを見回すとロードバイク+チャイルドトレーラーでグラベルに挑む猛者ファミリーと、MTBの親子連れ。人数が少ない分、妙な連帯感が生まれるのがグラベル組でしょうか。

途中、目印を見間違い1回ミスコースし、がっかりしつつ、坂をトボトボ上ったらこの親子連れがちょうど通過したところ。

意気消沈していたけど、お子様が頑張っているので大人が挫けるわけにはいきません。そしてまだ何一つエイドのグルメを制覇していないのです。いじけている場合じゃない!とカツを入れてグラベルをさらに進んだ先、印のあった太い方の道をちょっと進んだら、倒木が道を塞いていました。

これは明らかに道間違い!先ほどの親子連れ共々、さすがにこっちじゃないと引き返したところで、後ろからサポートライダーが来て正しいルートに案内してくれました。たくさんのサポートライダーが参加者のフォローを引き受けてくれるのもこのイベントの特徴。特にこれといった目印に乏しいグラベルは道を間違えやすく、心細い人でも安心して参加できるのは有難いです。

グラベルを抜け舗装路に出たら、他のコースと合流。いよいよお楽しみのエイドで渡されたのはなんと地元豆腐店の人気グルメ「いなりずし5個入」

photo by ぽにっく様

一人分この量です!!いきなりの大盤振る舞い!しかし朝ごはんをほとんど食べていなかったので、有難く頂きます。甘辛い油揚げと寿司飯がすきっ腹に染みてあっという間に完食。

グルメに歴史あり?!地域を知ればもっと美味しい!

第一エイドから先はエイドの間隔が比較的詰まっています。実はグラベルの入口を見落としてしまったので、ミドルコース参加者と一緒に次のエイドへ。ここは「鳥飯おにぎり+焼きそば」 ボリュームある炭水化物! さすがに食べきれないのでテイクアウトします。

参加者の度肝を抜いた謎のやきそばも、深堀りすれば納得!グルメは地域の歴史でもありました! photo by ぽにっく様

ちなみに袋に入った焼きそばは、かつてこの地方で盛んだった炭鉱従業者の「炭鉱メシ」の一つだそうです。袋を開けてそのままかじるのが炭鉱メシスタイル。炭で真っ黒な手でもすぐ食べられ、身体が欲するエネルギーと塩分も補充できます。石油への転換や事故等もあり、1990年代には空知地方全ての坑内掘り炭鉱が閉山。いまでは博物館でしか当時の様子はうかがいしれませんが、サイクルツーリズムが脚光を浴びるこの頃、歴史を感じる地元グルメがサイクリストにぴったりな補給食なのは感慨深いですね。

雨は遠ざかり曇り空の下、ここから先は畑の中、フラットで見通しの良い北海道らしい大規模な水田や畑の風景が続き、またグラベルコースへの分岐がありました。この道は巨大な農耕車が移動するのに使われているのでしょうか、広く綺麗に整備された砂利道でした。所謂フラットダート。今の時期はあまり農耕車も走っていない様子で、地元の方がお散歩したりするようですが基本的にほぼ独占状態です。

オンロードの通常コースの方は交通量が少ないながらも、車の往来には気を使う必要がありますが、グラベルは自由度が高い!!あまり日本では見ないタイプの「見通しが良く、路面が整って道幅の広いグラベル」を走る機会はなかなか貴重です。この道ならロードで突入してもまぁ走れるかなと思いました。とはいえ繊細なロードは飛び石でも損傷の可能性があります。グラベルバイクなら本領発揮!気持ちよく先を目指します。

次のエイドでは待望のメロンが食べやすく一口大に切ってカップに盛られていました!空知地方はメロンが美味しいことで有名ですが、この地方特有の寒暖の差がメロンの糖度を上げるのだそうです。喉も乾いたので、濃厚な甘さと果汁たっぷりのメロンは最高のご馳走!参加者達も続々と頬張っています!

次のグラベルは河川敷の道。あまり使われていないのか草が生い茂っています。

本当にここ?と思ったけれど、コースです!! photo by ぽにっく様

草刈りはされているのですが、道らしき道は見えずアドベンチャー感が増して来ました。ただ、すっかり乾いていたので、滑りそうな感覚はありません。多少石がゴロゴロしていますが、GRADEの挙動はあくまでマイルド。はるか向こうには道路も見えるので、ちょっとした冒険気分を味わいつつも心細さはありません。

迫りくるエイドのお陰でお腹は空いていないのですが、お昼なのでしっかり炭水化物を入れるべく、テイクアウトした鳥飯おにぎりを路肩で頂きます。舗装路の路肩に座り込んでおにぎりを食べるのは勇気が要りますが、グラベルはどこでも休憩ポイント!座ったついでに空を眺めてみると、どこまでも続いていそうなぐらい広いです。ちょっと心も洗われます。

もうすぐ実りそうな稲穂を眺めながら、美味しいおにぎりを頂きます!

先を目指して進むうちに、いつの間にかすっかり晴れました!北海道でお馴染み「セコマ」の愛称で知られるコンビニ「セイコーマート」のエイドも随所にありましたが、次のエイドではなんと「アイスキャンデー」が出現!長蛇の列が出現しました。気温も上がってきたので、なおさら美味しい!

ちなみにこのアイスもセイコーマートのオリジナル商品です。安くて美味しいので、北海道ライドの際はぜひ試してみてくださいね!

ライダー達がこぞって並んだ「セコマアイス」果物フレーバーが特におススメ!
エイドからさらにグラベルを進みます。空と道を独り占め!!

ここからまた見通しの良いグラベルを辿って、次のエイドへ。ポプラ並木が北海道らしい風景の次のエイドでは地元名産の和菓子をテイクアウト。朝の雨はどこへやら。すっかり晴れて暑さが続いています。

さらにヒマワリ畑やタマネギ畑を超えて、フラットなグラベルを楽しんでいたらスタートした遊園地の観覧車が遠くに見えてきました。もうすぐゴールです!!朝はどうなることやらと思いましたが、暑い夏のライドを楽しむことができました。ゴール後の振舞いエイドはさらに充実!またまた全国的に有名な高級フルーツ「夕張メロン」があったので美味しく頂きます。

これも北海道の味。フルーツのように甘い「とうきび」
摂取カロリーが消費カロリーを完全に上回っていますね。

ゴール後に道中よくご一緒したトレーラー親子と、MTBの親子連れも無事ゴールしているのを見つけました。みんな頑張った!!

遊園地の中、レンガの遊歩道、アップダウンの山道、街中、広大なフラットダート、河川敷の冒険ロード、今日はたくさんの種類の道を走りました!!親子でチャレンジならなおさら、忘れられない夏の思い出になりますね。

 

グラベルバイク、選択肢としてアリ?

確かに舗装路でのロードバイクのような俊敏なスピード感には及びません。MTBのようにオフロードを思い切り走り回るにはもう少しチューニングとスキルが必要です。でも「なんとなくスポーツバイクに乗ってみたい。色々なイベントにも出てみたい」と思う方には、もしかするとグラベルバイクはイチ押しかもしれません。

繊細なロードバイクよりも丈夫でタフ、そして見た目的にもドロップハンドルでスポーツバイクらしい外観。もちろん舗装路も走れますし、砂利道や河川敷で冒険気分を味わうも良し。工夫すれば大量積載も可能です。キャンプツーリングなど夢が広がりますね。

グラベルコースがあるイベントや、グラベルに特化したイベントも続々と増加しています。ロードバイクを手にしても、殆どの人は「より速く走る」ことには特化しない乗り方をしているように思います。色々な道に走り出すことができて、なおかつ軽快さも持ち合わせたグラベルバイクは将来的に拡張性の高い、いい選択肢ではないでしょうか?

グラベルを楽しみたいなら、GRADEはイチ押し!

今回はすでに生産終了したGRADE CARBONに乗っての参加でしたが、特筆すべきは「乗り味の柔らかさ」です。石がゴツゴツあるオフロードでは、どうしても突き上げ感が強く、コントロールのしにくさや疲労に繋がるのですが、この「フローティングトリプルトライアングル」の絶妙なしなりが乗りやすさにつながるのを実感しました。

GRADE新モデルはもちろんこのフローティングトリプルトライアングルがよりブラッシュアップされ、「リア30mm」という仮想トラベルが設定されています。しなやかな乗り心地がさらに進化。様々な道で”Good Time”を満喫してくださいね。

ちなみに今回のコースのルートマップは公式サイトにて公開されています。GPXファイルもダウンロードできるので、この地方をツーリングするならぜひチェックしてみてください。もちろんグラベルのルートもあります!

グラベル装備は何がいい?

こんな感じなのでボトルはもれなく泥だらけになります!

・今回は開けた道が多かったので必須ではないですが、虫対策、草や枝で肌を傷つけないために、アームカバーやレッグカバーを活用するなど、肌の露出はなるべく避けた方が良いです。気温が許せば長袖とロングパンツが良いかもしれません。

・もちろんボトルでも良いですが、今回は泥になることも考えてCamelbakのハイドレーションバッグを持っていきました。オフロードでもラクに水が飲めるメリットもありますが、「泥が付いた飲み口を避けられる」のが理由。牧場等の近くでは泥に家畜の糞が含まれていることもあるので、ボトルの口に付いた泥を飲んでしまいお腹を壊すこともあります。ボトルを使いたい方は、キャップ付きのものがおすすめ。

・タイヤのセレクションについて。今回は完成車に組付けられたWTB Nano TCS Light(40C)でそのまま走りました。結果的に濡れたグラベルでも安定感があったので、タイヤのセレクションは合格点といったところ。個人的には安定感を求めて一回り幅を増やしたいです。中盤からの砂利の細かいフラットダート中心なら、もう少しノブの低い、転がりが軽めのタイヤで爽快な走りを楽しむなど、楽しみ方のスタイルに合わせてタイヤをセレクトするのが良いですね。

・ドロッパーポスト仕様のバイクなら、サドルバッグもレールだけで支えられるタイプに変えましょう。シートポストで留めるタイプは双方破損させるリスクがあります。

番外編・グラベルバイクの輪行はどうする

・もちろんグラベルバイクでも輪行は可能ですが、輪行バッグのサイズにはご注意を!!

ハンドル幅や車輪径が大きいので、ロード用では入らないことがあります。事前に入れてはみ出さないか確認しましょう!グラベルバイク対応の製品がおすすめ。

・ちなみに飛行機輪行の場合は、可能であれば段ボール箱でしっかり養生して梱包した方が安心です。しかし移動が厳しいので今回は大き目輪行バッグを2枚使って、前輪のみ外して梱包しました。この場合、非常に大きいので、積載可能サイズかどうか、お使いの航空会社に要確認です。今回はどうにかギリギリ収まりました!

・泥のついた状態で輸送するとバッグの中まで泥だらけで後が大変ですし、土の移動は生物保護的な面でもおすすめしません。面倒でも泥が残らないレベルで清掃しましょう。洗車できる設備が無い時でも、水と泥を流して構わない場所があればボトルと水とウエス等あれば、そこそこキレイにすることはできます。

 

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