ボロボロになったサドルを張り替えて復活させる方法

レストアブーム到来

自転車は史上まれにみる供給の悪さでなかなか新しいモデルが手に入らない状況です。

そんな中、倉庫にしまってあった自転車を引っ張りだして乗れるようにしようという動きが増えているとか。

わたくしも偶然ですが、最近すごーく古い1998年?モデルのバイクをレストアしています。

これについていたサドルなのですが・・・

WTB Wilderness Trail Bikes

もともとあった刺繍もボロボロ、表面はバリバリで亀裂がところどころに入っています。

残念ですがそのままでではもう使えない(使いたくない)状態です。

WTBってブランド名はWilderness Trail Bikesの頭文字を取ってつけられたそうです。カッコいい。

残念だけどもう捨てて新しいものにしようかな・・・

なんて思っていたのですが、

とてもかっこいいのです。

形が独特で最近のサドルでは代役がつとまらないのでは??

と、思いまして、思い切って復活させてみようと思い立ちました。

傷んだ表皮を剥がす

裏からステープラー止めされているので、外して(錆びていたので簡単に外れました)表皮を剥がします。

劣化してパリパリの状態でした。剥がしていると簡単に亀裂が入っていきます。

このサドルは高級な刺繍仕上げがされていたのですが、剥がしたら刺繍のあて布のような生地がサドル側に残りました。

これも丁寧に剥がしていきます。

紫外線で表皮がパリパリに・・きれいに剥がして採寸しようと思ったけど、それも叶わず。

剥がしてしまえばもともとどんなサドルだったかはわかりませんが、裏返せばWTBのマークが入っていてわかる人にはわかる、というマニアックな仕様になります。

レールはサビサビですが、味があるかなということで、とりあえずこのままにしておきました。

凸凹がないようにキレイに剥がそう。

刺繡はきれいに剥がしましたが、シミが残りました。とりあえず表面はきれいになりました。

ベースの上のクッション素材がボロボロだったら諦めようと思っていたのですが、状態が良かったです。

革の切れ端は安く手に入る

お近くのショッピングモールなどで手芸コーナーへ行ってみてください。

けっこうな確率で革の端切れが売ってます。私が購入したのは写真の通りサイズで500円程度で購入できました。

色と質感で選んだレザー。サイズもピッタリ。

サドルを包んでイメージをつかむ。

紙か布などでだいたいのイメージをつかんでから革を購入することをお勧めします。

私はきっと大丈夫だろうと思い切って購入しましたが、サイズに余裕があってほっとしました。

包んでみてイメージをつかみます。

おぼろげに完成図が見えてきてワクワクします。

接着剤をつけて貼り付けていく

革の厚みによっては伸縮しにくいので、その場合は水分を含ませた上で作業すると伸びるようになるため、しわができずうまく行くそうです。

今回の革は良く伸びてしわにならずサドルに張ることができることが分かったのでそのまま貼り付けました。

慎重派の私は、まず第一段階として折り込み部分は接着せずに表側だけ作業しました。

接着剤は「コニシ G17」を使用しました。

接着方法は接着剤の説明書を参考にしてください。接着剤を塗布して10分ほど乾燥、表面がべたつかないくらいで貼り付け開始。

意外と面積が広いので結構な量を使います。今回50mlを買いましたが一本で十分足ります。
付属のヘラで均一に伸ばしていきます。
しわにならないように注意しながら貼り付けていきます・・・
焦らずにこれくらいでいったん作業中断して乾燥させました。
ここまでかなりきれいに貼れました。
曲線が多いですが、やわらかくて薄いレザーなのでここまでしわにならず貼り付けできました。

裏側も接着剤なしでイメージトレーニング

裏側はどんな感じで貼りつけたらいいか、どれくらいカットすればいいか、接着剤を付けない状態で包んでみます。

しわにならないためにはどうやって貼っていけばよいか、念入りに包み方を練習しました。

ここまでくると、最後までうまく行きそうな感じがしてきました。

上手くやると表側はしわができずに貼り付けできそうです。

ほぼ完成のイメージができました。

あとは裏側が問題なく接着できれば完成だ・・・

余分な部分をカットする

カットしすぎるとのりしろがなくなりますので、ちょっとカットして適当な大きさになっているか確認しましょう。

必ずベース部分にあてがいながらカットしていきましょう、これくらいだろうと思って適当に切ると後の祭りです。
先端部分は特に多めに余白を残しておきます。

のりをつける前に最終チェック。うまくカットでき、のりしろが確保できました。

ここまでくれば、ゴールは近い。

しわにならないように伸ばしながら貼っていく

レールとベースの隙間が狭い場所はドライバーなどで押し込んで作業します。

先端部分が一番しわになりやすい部分なので、ゆっくりと引っ張りながら進めていきましょう。

もともとはホチキス止めされていましたが、接着剤できれいに貼れたので、ホチキスなしで使ってみようと思います。

完成

初めての作業でしたが、思っていたよりもはるかに完成度が高い仕上がりにびっくりです。

丁寧にやれば誰でもできるので、お気に入りのサドルを手放す前に一度やってみてはいかがでしょうか。

サドルは表面だけでなくベース部分や、内側のクッション素材も劣化していきますので、そのあたりも確認しながらになりますね。

2000円かからずにここまで直せれば大満足でしょう。
本革のサドルは雨に濡れないように気を付けたり神経を使いますが、この質感は最高です。

まとめ

意外と作業が簡単

低予算で修復可能

お気に入りのサドルの寿命が延びる

買うよりも時間と手間がかかるけど、愛着がわく

ということで、個人的にはすごくやってよかったなと大満足しています。

みなさまも冬休みなどにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

ライトウェイプロダクツジャパン

鎌田でした

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