全日本トラック2017 スクラッチ 中村龍太郎

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photo by mitsui itaru

どの角度から見ても傘のマークが取れない仙台。
わざわざ雨に濡れるのがわかっていて400kmも離れた会場に向かうのはキツイ。
朝一で三井を自宅で拾い、宮城県は大和(タイワと読むよ)の自転車競技場へ。
頗る眠くてずっと我慢していたが、隣でデンプシーロールを炸裂させている三井氏に運転させるわけにはいかぬと頑張る。
途中で土砂降りの雨になってワイパーフル稼働でも間に合わないレベル。
三年前の東日本トラック@泉崎を思い出し、スタートで転んだ皿さんを思い出す。
その時は確か台風が来ていて、中止になって意気消沈していた僕たちにJBCFが1000円のお小遣いをくれたんだっけな。
中止になるならなるで早めに連絡が欲しい。と三井に確認させたら無事に大会はスタートしているようだ。

会場に着いたのが10:30。事前に連絡を取り合っていて「寒いですよ」とコメントしていたFIETSの伸成さんのもとに行くと毛布にくるまっていた。
聞けば半ズボンしか持ってきていなかったらしい。死なれては困るのでカッパの下を貸してあげた。

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photo by mitsui itaru

今回の全日本トラックはスクラッチにのみエントリー。ポイントレースも出られる権利はあるのだけど、疲労するので
よりジャージを取れる確率の高い方に絞った。ちなみにポイントを走ってもエントリー費は変わらないので、貧乏性の僕としては苦渋の決断なのである。

既に競技が始まっていて試走が出来ないのでアップはローラー。競技場内に入るトンネルは両サイドにズラリと三本ローラーが並んで壮観。
大学生の部で持っている三本ローラーなんて年代物が多いので、地下空間にローラーの音の大合唱。

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音楽を聞こうと骨伝導スピーカを装着するも、ローラー音で何も聞こえないので却下。

伸成さんにバンクは軽いか聞いて「まぁ軽いですよ」というのでギアを52-14に変更する。
僕が持っている最重のギアである。風が出てきたので前輪をイオからAZUMINOコリマに変更。
このコリマ。同期の赤澤から譲り受けたのだが、まだまだ現役。AZUMINO と書いてあるので歴史を紐解くとどこまで遡れるのか謎。

予選は10人/20人のおよそ半分が上がれる。一周は333mなのでラップは簡単にはできないだろう。
とはいえ理想は4人ほどで逃げて楽に上がること。これが難しいのだけどね…

雨の影響で全員が内側からスタート。隊列が組まれ号砲。
8kmの予選なので、前に前に位置する。少しでも中切れのような状態になったらそこに入る。
徳田の三男坊のアタックで3人で先行する気配。
「ここだ!」と思ってブリッジ。四人になる。「さぁ若い衆、僕を決勝に連れて行っておくれ!」と願うが、匠以外は長く牽けない(僕もいっぱいいっぱい)

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photo by mitsui itaru

何周か逃げるも捕まる。これのカウンターで京産ともう一人が抜け出す。この動きがベストなんだよな~。
二人はそのまま逃げ切り。僕は残り3周という微妙なタイミングで先頭にでてしまう。
このまま先頭で3周もつわけないと早々に上がるが、一番後ろに行ったらポジションを上げれる自信が無い。
なるべく早めに誰か捲ってきて!と願い4番手くらいで並走して粘る。

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photo by mitsui itaru

残り一周で捲ってきたのに合わせてスリップストリームで少し休むが、そのまま千切れる。
何とか粘って前の選手を抜いてゴール。ふぉとふぉと館の武居さんが「12位?」と言ったので絶望していたが8位とのことで無事に予選通過。

とりあえず日帰りにならなくて一安心。自転車を拭いて保管所へ置いて伸成さんのポイントレースの応援。
全日本トラックは競技人口の少なさ(と今回は開催場所)もあってか、あまり社会人が出てこない。
なのでほとんど学生がエントリーしてくるのだが、伸成さんはぶっちぎりで最年長。
自分の年齢の半分ほどの選手たちに混じって走ること自体すごい。
伸成さんは決勝こそ上がれなかったが、驚異の粘りで完走していた。挑戦し続けることはとてもカッコイイ。
速攻で片づけて同じところに宿泊予定の伸成さんの案内で温泉へ。

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偶然見つけたけど加水加温無しの源泉かけ流し。残念ながら雨なので露天風呂は行けず。
FIETSの成り立ちなどをお話ししてたら三井がデンプシーロールを炸裂し始めたので退散。
そこで夜ごはんも食べて宿へ。
IPPONグランプリが始まってしまって寝れなくなるが、なんか今回はイマイチだった気がする。23時就寝。

次の日の決勝はおよそ10時ぐらいから。
朝ごはんを消化して会場へ。昨日と同様に地下でアップする。
雨は小雨になっており、風は無い。前輪をイオに変更し、その影響もきっとあるはず!と昨日は重くて後悔した52-14をそのまま使用。
伸成さんにサポートに入ってもらって選手待機テントへ。
スクラッチ決勝の前の種目がスプリントだったため、早く行きすぎて明らかに場違い。
椅子も足りなくなりそうなので、スゴスゴと場所移動…

スクラッチ決勝も20人での戦い。予選で一緒に走っていない一丸や、京産の樋口、大学生は一緒に走っていないのでイマイチ名前がわからないが皆強いはず。
僕のプランは最後のゴールでのスプリント一本。準備としては圧倒的に不足している僕の現状を考えると最善。

レースがスタートしてスローペースで集団は動く。最後狙いの雰囲気がプンプンしており、活きの良いやつがいない。
決勝は15kmあるのでリスクを冒す選手は現れない。若干のペースアップがあるが集団は一つのまま半分を消化。
匠が仕掛けたタイミングが追えそうだったので、体が反応。四人の逃げができる。
半周つけることが出来ず、後ろの集団に牽制の色は無い。
何周かしたら近づいてきたので早々に諦める。
一緒に逃げていた明治が単独でそのまま逃げ続ける。これを集団の先頭にいた明治の野本らが蓋をして逃がす作戦。
ココで焦って先頭に出るのは無駄足であると、このまま逃げ切られてもしょうがないと見切りをつけて我慢。

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photo by yuki tsukamoto

先頭はブリッジをかけた日体と二人になる。
最終周に入る前に匠が集団から抜け出し、残り一周で先頭にでる。
自分は後続集団の三番手にいたが、一丸が後ろから追いかけるのを待つ。
目の端に白い塊が見えて腰を上げる。一丸の後ろに京産の選手が張り付いていたので、少しバックを踏む。
その影響で京産の後ろに入れず、そこからは風を受けながら粘るのみ。
残り半周でものすごい勢いで捲っていった中央が前を走る匠と一丸と京産に迫る。
四人がハンドルを投げ合って横一線。僕はその後ろをキープして5位でフィニッシュ。

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photo by mitsui itaru

終わった後、一丸に『ギア重くないですか?』と言われる。うん、確かに重かった。一丸は一枚軽いギアだった。結局外バンクは51-14が良いのかね…。

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photo by yuki yatabe

スクラッチ一種目に絞って出たが、まぁ5位入賞で、最後も粘れたので悔いはなし。
来年も挑戦する理由が出来たのでまた頑張らねば。
千葉県代表として昨年一緒になった明治大学の板倉と荒川。
この二人が一走と二走を務めるチームスプリントで、なんと日本一。おめでとう!
ちょっと待って、愛媛国体出たくなってきたぞ…?でも日程が10/1(日)~5(木)なんだよね…。四連有休orz
日本一のメンバーと走りたいという思いを宮城に置いて(置いちゃったよ!)、昼飯食って夕方には東京に帰ってこれた。
そういえば愛三工業レーシングもFELT TK1を使用していて、僕は三人並んで写真を撮り損ねたことを心底後悔している。
その愛三の原田がついったーで水抜きの投稿をしていたので、自分もやってみる。FEL代は初めての雨の経験。
緑色の水が出てきたときは変な声が出た。水抜き穴が無いからそうなるのね。気を付けよう。

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というかヴェロドロームならそんな心配な(ry

明日はJICFの修善寺オープンロードに参加します。年に一度の若者に引き摺り回される日。
スタート前の鬱になりそうな音楽を聞いて原点回帰です。

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