『中村龍太郎 ロードレース道場』④~チームに入る!~

 

徐々に暑くなってきて、ジャージに塩が白く浮き出る季節がすぐそこまで来ています。

今月はチームについてです。

自転車競技自体は物さえあれば個人でできますので、野球やらサッカーやらとは違い、必ずしもチームに入る必要はありません。一部の連盟を除き、最近のレースは個人でエントリーできるので、一匹狼でもできるのが良いところでもあります。しかしながらここではチームに所属することをお勧めします。チームと言っても多種多様で、会社の自転車仲間と結成したり、ショップチームに入れてもらったりなどなど・・・。特にチーム組むことに何か申請や登録が必要なのはレースの時だけで、結成には何の弊害もありません。職場の仲の良い人たちと組んだり、近所の居酒屋に集まる人たちで組んだり・・・と様々です。野球やサッカーと一緒で、チームで同じ目標に向けて頑張るというのはいくつになっても楽しいものですし、達成感があります。一人よりも二人三人の方がその達成感を分かち合うことで喜びが倍増するものです。

さて新規チームを作るのもいいですが、最初は既存のチームに所属しましょう。というのも自転車を始めてすぐでは右も左もわからない、ならば先人に聞け、ということです。

チームはショップチームとそうでないクラブチームに分かれます。例に挙げてメリットデメリットを見てみましょう。

○ショップチーム

ショップチームというとその名の通り自転車店を母体としたチームです。僕が実家でお世話になっているチームは「小林輪店」を母体とした「チームコバリン」です。

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・メリット

言わずもがなショップの店員は自転車経験者が多く、練習会のようなものが開かれます。そこでは集団走行を学んだり、パンクの修理の方法を教えてもらったりと、ショップによって違いますが、特典は多いです。特にこの集団走行が練習できるというのが大きくて、レースに出る前には必ず練習しておくべきことです。普段の練習で一人ですと、いざレースの集団に入った時に人と人の距離が近くて慌ててしまいます。極度の緊張状態になり、不安定な挙動を招き、落車の原因にもなり得ます。普段の練習から人の間に入って練習して慣れることが重要になってきます。

また、そのショップでバイクや部品を購入すれば、より良好な関係を築けます。ショップによってはチーム員に割引等もあるようです。

・デメリット

自分の気に入ったバイクや部品が、そのショップで取り扱っていない場合があります。違うショップや通販で買ったバイクを持っていっても整備してくれると思いますが、そのショップとしてはあまり利益を生まないので、いい顔はしないでしょう。

○クラブチーム

クラブチームはショップに関係なく、例えば近場に住んでいる人たちで結成するとか、ネットで繋がっている仲間だとか、なんでもござれです。たとえば僕がJPT(Japan Pro Tour)で走っているチームは「イナーメ信濃山形」というチームで、本拠地は松本の山形村にあります。ちなみに「イナーメ(igname)」とは“長芋”という意味で山形村の特産品です。地域密着型を謳っていますが、チーム員は関東から西は山口あたりまで点在していて、レースがあるごとに集まります。

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・メリット

使用機材に関して自由に選択できるので、自分の好きな自転車を組むことができます。ショップごとに取り扱っている部品が違うと、同じタイヤでも違うものを勧めてきたりします。雑誌に載っている自転車インプレッションと同じように、人それぞれ考え方が違って、その話を聞いていろいろな部品を試せるということは自転車で走るのとは別の楽しみがあります。

また、いろんなショップにお世話になることで、そこに出入りしている他のチームの方々などとの交友関係が広がります。

・デメリット

チームの練習会等が少ないので(本拠地にて年に二回)、チームでの集団走行の練習ができません。しかしレース会場で知り合った方と一緒に練習するだとか、チームの垣根を越えた誰でも参加可能な練習会が各地にあります。そちらに参加することで補えるとは思います。しかしあくまで素人主催の練習会ですので、きっちりルールが決まっているところもあれば、そうでないところもあります。会費を払う等の練習会はまずないので、お試しで参加してみて様子を見るのがいいでしょう。特に自分よりも少し強い選手のいる練習会に参加すると、自然と強くなるものです。ギリギリ集団の最後尾でついていける強度がベストですね。あまりに周りが速すぎてすぐに一人になってしまうと練習の意味が無くなりますので。それと、うちのチームに関してですが、チーム練習がないとなると、チームとしての一体感は薄れるかと思います。確かに勝利したらうれしいですが、ともに練習して汗を流し、時間を共有したうえでの、協力して勝ち取った勝利はさらに格別のものなのでしょう。

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