王滝完走!アイテム

 

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【 バイク編 】
 
 
ベテランライダーに聞く!

初めての王滝で
完走するために
必要な準備とは?

100kmの長丁場を走り切るためには、体力が必要なのはもちろんですが、それだけでは十分とはいえません。では、王滝を完走するためには、どんな準備をすればいいのでしょうか?優勝経験もあるベテランライダーの山中真さんに、そのノウハウを教えてもらいました。


GT契約ライダー山中 真さん
王滝では、総合優勝の経験があり、ここ数年も毎戦トップ5に名を連ねるベテランライダーの山中さん。GTなどからサポートも受けるが、普段は普通のサラリーマンで、仕事の合間を縫って、日々トレーニングに励んでいる。

 
完走をするためには、トラブルに備えた準備が大切

 毎回、参加者の1/3以上がリタイヤするという王滝100㎞。この過酷なレースを走り切るためには、100㎞を走り切るだけの体力も必要ですが、実はそれと同じくらいMTBの装備や携帯するアイテムなどの用意が大切だと、山中さんは言います。例えば、パンクをしたときにも、その修理に手間取っていては大きなタイムロスになりますし、雨のレースともなれば、メタル系のブレーキパッドでなければ、レース途中でパッドの交換を余儀なくされてしまうでしょう。つまり、いくら体力が十分にあったとしても、100㎞の間に起こりうる様々なトラブルを想定した準備をしていないと、王滝の完走は難しいのです。

 ここでは、山中さんがこれまで王滝100㎞に参加してきた経験をもとに、初参加のライダーが無事完走するためには、どんな準備をしておけばいいのか、アドバイスをしていただきました。もちろん、山中さんたちのようなトップクラスの選手と、10時間の制限時間いっぱいで完走を目指すビギナーとでは、求められる装備も自ずと違ってくる部分はありますが、やはりトップ選手のノウハウは、ビギナーにも参考になる部分が多いはずです。

 
 
初心者には、
体への負担が少ない
フルサスがおススメ!

王滝に向けて、MTBを新調する、もしくは手持ちのMTBの中から選ぶという場合、初心者におススメなのは、間違いなくフルサスのクロカン車です。タイムを追求する上級者であれば、ペダリングの力をダイレクトに伝えられ、車重も軽いハードテイルという選択もありですが、路面からの振動を吸収してくれるフルサスの方が、長時間の走行では確実に体への負担を減らしてくれます。また、MTBに慣れていない人の場合にも、フルサスの方がテクニックを補ってくれることでしょう。ホイールサイズについては、体格さえ許せば、29インチのメリットが大きいようです。

 
  昨年9月のレースでは、山中さんもG Tのフルサスザスカー100で参戦。下りが苦手ならフルサスを、 登りが苦手ならハードテールという選び方もあり。

   こちらは、5月の王滝で山中さんが乗る予定のチタン・ハードテール「シャザイン29」。チタンならではのしなやかな乗り味と軽さが特徴。
 
   全体としては、まだ26インチが主流ですが、昨年あたりから上位陣では29erが一気に増加。王滝のようなレースこそ、29erの優位性が発揮されるはずです。
 
 
完走をするためには、トラブルに備えた準備が大切
   
 
くだりものぼりも安定した走りを求める人には…
   
 
体力はあるが、くだりに不安がある人には…
   
 

 
【 パーツ&アクセサリー編 】
 
 
 
クロカン車に準じた装備が基本
 MTB側での準備としては、ラフロードを長く走り続けてもトラブルが出にくく、なおかつなるべく走行抵抗を抑えたパーツ選びがポイントとなります。ギアの枚数やペダルの種類なども含め、クロカン系バイクの装備と基本的な考え方は同じです。
 
★タイヤ
 
リアは転がり重視。チューブレスが有効
 
    タイヤ選択の基本は、ノブが低めのクロカン系タイヤを選ぶこと。チューブの分の重量が軽く、エア圧を下げられるチューブレスは、転がりが軽い、エア圧が下げられるためにグリップが増す、パンクのリスクが少ないなど、メリットが大きいです。太さについては、極端に細いものではなく、2.1~2.2程度の太さのあるサイズがおススメ。エア圧については、パンクを恐れて極端に上げると、操作性やグリップ力も下がってしまうので、普段と同じくらいが良いそうです。
チューブを使わない分、タイヤホイール全体での重量が抑えられるチューブレスは、王滝のようなロングディスタンスのレースに最適です。   タイヤは、中央部のブロック間隔が密で、ノブが低めのクロカン用タイヤが基本。フロントは、グリップ重視でトレイル用という組み合わせもアリ。  
 
SERFAS HP ケブラーノブが低く、高速走行に快適!
 
Crank brothers コバルト3 ホイール軽量・高剛性!
A-CLASS VXD5軽量・日本製シールドベアリング採用!
 
★ペダル
 
引き足も使えるビンディングが主流
 ペダルに関しては、参加者の多くがビンディングタイプを選んでいるようです。長距離になるほど、引き足を使って筋肉への負担を分散させることができるビンディングのメリットは大きくなります。下りでも、ペダルから足が離れないため、安定性が向上する効果も期待できますから、よほどフラットペダルにこだわりがあるのでなければ、ビンディングを用意すべき。
クロカン系競技では標準ともいえるビンディングペダルは、王滝でもメリットが大きいといえます。  
 
Crank brothers エッグビーター3
Crank brothers キャンディ3
 
★ギア
 
上級者はダブル、初級者はトリプルが無難
 
     ギアについては、本格的な競技に出ているライダーなら、クロカン用のフロントダブルで踏み抜いた方が速いのでしょうが、一般レベルのホビーユーザーなら、いざというときには、インナーローで回すこともできるトリプルが無難です。チェーンは、できればレース前に新品に交換しておき、給油などのメンテナンスも万全に。100kmの長丁場となると、チェーンオイルが切れることもあるので、給油用に小分けしたオイルを用意しましょう。
山中さんが今年のレースで導入を予定しているのが、SRAMの最新コンポ、XX1の1×11だ。フロントシングルで、さらなる軽量化を実現。   フロントのチェーンリングは、よほど脚力がある人でなければ、クロカン用のダブルを踏み続けるのは厳しいかも。  
 
PEDROS シンルーブ雨や泥に負けない強さ。 耐久性!王滝に最適!
 
★ブレーキ
 
パッドはウェットに備えて、メタルタイプを
 アップダウンの激しい王滝とはいっても、さすがにブレーキはダウンヒルのように強力なものは必要ありません。ローター径に関しても、一般的な160mmサイズでも問題が出ることはないようです。ただし、ウェット路面では砂などを噛んで、パッドの摩耗が早くなりますから、あらかじめエンデュランス用のメタルタイプをセットしておく必要があります。
ブレーキはレース前に新品パッドに交換し、フルードのエア抜きなど、基本的なメンテナンスをしっかりしておくことが大切。  
 
BBB ディスクストップ(メタルパッド)種類が豊富!! 高温で驚くべき性能を発揮!!
 
 
レース中のトラブルに備えた必要最低限の装備を
 1度スタートしたら、すべてのトラブルを自分ひとりで対処しなければならないのも王滝の厳しいところ。そのため、レース中に起こりうる様々なトラブルを想定して、万全な用意を整えておきたいものです。ただし、過剰な装備は重量増につながるので、あくまでも最低限に。
 
ドリンク
 レース中の水分補給のために、ドリンクの用意も必須です。コース途中には、天然の給水所もありますが、エネルギーや汗で失われたミネラルを補うという意味でも、やはりスポーツドリンクが最適。予備用に粉末タイプを用意しておけば、レース中の補給も可能です。  
 
JUCOLA  クエン酸・パワー
乳酸をエネルギーに変える!!
 
チェーンカッター&工具
 確率としてはそれほど高くありませんが、万一のチェーントラブルに備えて、チェーンカッターや交換用のアンプルピン、繋ぎかえるための予備のコマなども用意すべきです。また、何かしらの作業が必要になった時に備えて、最低限の工具も持参しておきたいものです。  
 
BBB マキシフォールド L
Crank brothers マルチ17(ゴールド)
 
スペアチューブ&パンク修理キット
 起こりやすいトラブルのひとつ、パンクに備えて、スペアチューブは2セット。さらにパンクした場合を想定してパンク修理キットも用意。パンク修理キットは糊を使うタイプでなく、素早く作業できるシールタイプがおススメ。スペアチューブは、事前に穴が開いてないかチェック。  
 
BBB チューブ:種類が豊富!
BBB イージーリフト:タイヤレバーも必須!
 
ハイドレーション&ボトル
 水分補給の方法としては、ハイドレーションやボトルがありますが、ハイドレーションはバックパックを背負う必要があるため、体への負担が増える。ボトルは、泥などで汚れて、飲みにくいなど、それぞれ一長一短がありますから、好みに合わせて使い分けるといいでしょう。  
 
CAMELBAK チャージ10 LR:腰への負担を軽減!
CAMELBAK ポディウム チルボトル
 
補給食
 長丁場のレースとなるだけに、レース途中のエネルギー補給も欠かせません。固形物よりも、口に入れてからより短時間でエネルギーに変換されるゼリータイプのサプリメントが有効です。レース中はゆっくり食べている時間はありませんから、それほど多くは要りません。  
 
空気入れ&CO2インフレーター
 パンク修理のときに必要な空気入れは、素早くエアの充填が可能なCO2インフレーターがおススメです。いざというときに、ボンベのねじ山がつぶれて困らないように、ネジ部にはあらかじめガムテープを巻いておくといいでしょう。予備として、通常のポンプもあると安心です。  
 
BBB トラベラー:素早く確実に空気を入れる!
BBB ホースロード:軽量で入れやすい!
 
 
レーパン、ジャージが基本。日差し対策も必要
 初参加の場合は、ウエアの選択にも悩まされます。参加者の多くが、バイクジャージにレーパンと定番のスタイルを選んでいるようですが、王滝ならではの注意点もあると、山中さんは言います。コースはほとんど日影のないジープロードとなるため、長袖を着用して日差しを防いだ方が余計な体力の低下を防ぐことができます。また、直射日光だけでなく、路面からの照り返しも強いため、サングラスは濃い目の色付きがおススメです。
 

 
  ヘルメット&ゴーグル   ウィンドブレーカー
   ヘルメットは、好みで選んでも問題ありませんが、通気性が良く、軽量なクロカンタイプが定番です。サングラスは日差しや路面からの照り返しを抑えるため、晴天時は濃色系のレンズが有効です。トレイルのように、木陰で路面が見えにくくなる心配は無用です。
BBB イカロス(ヘルメット)
BBB セレクト(サングラス)

   雨が予想される天候では、当然レインウエアの用意が必要ですが、雨の心配がないときでも、急激な気温の変化に備えて、ウインドブレーカーなどの防寒着を用意すべきです。下りが続くときに体温低下を防ぐため、ウインドブレーカーを羽織るという使い方もできます。
BBB レインシールド

 
  ハイドレーション用ベスト   ウェアー
  ハイドレーションを装着するため、バックパックを背負うと体への負担が増えるので、山中さんはベスト型のハイドレーションを愛用。装備類も極力身に付けるものは減らし、バイクに装着するようにした方が、体力の消費を抑えることができます。
キャメルバック レースバッグ

 
BBB コンフォートアーム
BBB コンフォートレッグウォーマー

5月のレースでも、晴天であれば、半袖短パンで問題ない程度の気温ではありますが、直射日光によって体力を奪われるのを防ぐためにも、なるべく肌の露出は抑えた方が得策です。体温調節のしやすさという意味では、脱着が容易なアームカバーと半袖という組み合わせも。
 
グローブ
 グローブももちろん、必需品ですが、ロード系のユーザーに多いハーフフィンガータイプのグローブは、ダートでは転倒の際に手をついたときにケガをしやすいという点に注意が必要です。できれば、フルカバードのロングフィンガータイプを用意すべきです。  
BBB フリーゾーン
 

 
 
ペース配分の調整やタイムロスの低減に
 ここでは、バイクの装備やウエア関係以外にも、完走に向けてあると役に立つアイテムを紹介します。必ずしもすべてが必要というわけではありませんが、ペース配分の調整やタイムロスを抑えるのに効果的なパーツは、ビギナーにはきっと役に立ってくれるはずです。
 
  コースMAP
 体への負担を減らすためには、スペアパーツや工具類はなるべく体に身に付けず、サドルバッグなどを積極的に活用して、自転車に取り付けるように工夫するといいようです。参加者の中には、補給食などもすべてガムテープでフレームに張り付けている人もいるとか。
 
  サドルバッグ
 体への負担を減らすためには、スペアパーツや工具類はなるべく体に身に付けず、サドルバッグなどを積極的に活用して、自転車に取り付けるように工夫するといいようです。参加者の中には、補給食などもすべてガムテープでフレームに張り付けている人もいるとか。
高品質・高機能   BBB ストアバッグ
 
  ライト
 走行するコースによっては、トンネルを走ることもありますし、走行タイムによっては、日没を迎えることも考えられるため、ライトは必ず装備する必要があります。重量増にならない範囲で、なるべく明るいものを用意しておくといいでしょう。
軽量で明るい  オウルアイ ハイラックス30
 
  ボトルケージ
 ボトルを保持するためのボトルケージは、付けられるだけ付けておいた方が便利。水分を十分確保できているなら、工具などを入れるツールボトルを入れてもいいし、ウェットコンディションの場合は、ボトルの水で泥詰まりを洗い流したりといった使い方もできます。
耐久性・防錆に優れた BBB フューエルタンク
 
  サイクルコンピュータ
 確実に完走できる上級者はもちろん、各関門で制限時間ぎりぎりを目指す初心者の場合も、ペース配分をコントロールするため、サイクルコンピュータは必須です。コースマップを確認し、事前にスケジュールを立てておけば、無理なくペースを保つことができるはず。
定番!! ガーミン エッジ500 / エッジ800
 
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