第10回 大阪城(大阪)

第10回大阪城の回 ページメニュー
【その一】新大阪
【その二】大手門枡形
【その三】二ノ丸
【その四】越中井
【その五】空堀町
【その六】玉造稲荷神社
【その七】本丸
【その八】乾櫓
【その九】大阪歴史博物館
【その十】洋食刻輪
 

 
大阪城
所  在 大阪府大阪市
築城年代 天正11年(1583年)
城  郭 平山城
築城者 豊臣秀吉
城  主 豊臣秀吉、豊臣秀頼、徳川氏
廃城理由 明治元年(1868年)明治政府が陸軍用地に転用
天  守 望楼型(復興)
見  所 異なる視点から見つける天守
最寄駅 大阪城公園駅(JR)
 

 
関西遠征その1は、豊臣樹立から大阪夏の陣まで、今も描かれ尽くされないドラマを生み出してきた大阪城。
大阪を拠点に活動されている大御所サイト『お城めぐりFAN』の岡泰行氏に大阪城の魅力を余すところなくガイドしてもらいます。
 
【その一】:新大阪 <コメント:のぶ>
 
  なにわの都、大阪に到着!
GW初日の新幹線でやってきました。
6時20分東京発ののぞみ。
満席でしたが、取り乱すほどの混雑ではありませんでした。
 
  新幹線の場合は、最後部座席に自転車を収納します。
私たちの他に京都までの輪行の方もお一人。
輪行仲間同士、協力してスペースを上手く使いましょう。
 
  大阪城へ
  新大阪からは乗り換えが面倒くさいので、自走。大阪城までは30分くらいのアプローチです。
空は快晴だし、有名な淀川は渡れたし、天神橋筋も見学できたし。
 
  大手門
  待ち合わせの大阪城大手門に到着。
今回はスペシャルゲストが!
有名サイト『お城めぐりFAN』の管理人・岡さんに
お城ガイドをお願いしているのです。

【お城めぐりFAN】さんHP

 
  大手門前から外堀を眺めながら約束の時間まで待つ。
奥には千貫櫓が見えます。
なぜ千貫という名前か、この時点では知る由もないのですが、後ほど岡さんに教えてもらいました。
 
  さて、折りたたみ自転車で颯爽と登場された『お城めぐりFAN』の岡泰行氏!お初にお目にかかります。にも関わらず、気さくにガイドを引き受けていただきました!
丁度、アイスを買ってしまい、食っている阿部をお許しください。
今日一日、大阪城自転車ツアー、よろしくお願いします。
 
  さあ行きますかと動き始めて、わずか2秒。早速解説してくれる岡さん。
千貫櫓の由来。
豊臣の前にこの地に石山本願寺が籠り、織田信長に抵抗していた頃。ここにあったとされる櫓から浴びせられる矢に苦しめられた信長がこの櫓を制圧した者に千貫の褒美をつかわす、と叱咤したそう。大手門を守る櫓として、秀吉の時代も遺されたという話です。
 
  手前の石段でも語れます。
徳川時代に移って、大阪城再建は全国の大名が参加するいわゆる天下普請。この付近は土佐の山内家の担当であったそう。なぜなら、山内の家紋が石に彫られているのです。
 
【その二】:大手門枡形 <コメント:のぶ>
 
  大手門を裏手から。
屋根が両側に伸びているのは、開門時にも鉄門の雨よけの役を果たすため。
 
  的確な解説でスタートしてわずか10分で一行を完全に魅了する岡さん。
今回のタイトルはこちらに変更したほうが的を射てそうです、「そうだったのか、岡泰行」。
 
  大手門付近には威武のため巨石が使われている城が多い。
しかし、この大阪城大手門の巨大な石壁には、たまげました。
 
  良く見ると巨石同士は形が似ている。
それは石を割って横に並べたからだそうです。
またしても、そうだったのか…。石垣隆盛時代の石にまつわる土木技術はすさまじいな。
 
  櫓のうち、長屋のように横に伸びている形式を多聞(たもん)櫓といいます。
これは考案者の松永久秀(多くの物語で悪魔系の智者に描かれる)から来ているそうです。
久秀の居城が多聞山城だったゆえ。
 
【その三】:二ノ丸 <コメント:のぶ>
 
  二ノ丸から臨む天守。
天守が少し遠くに見えるのはこの城跡の広さを物語っています。
 
  南の外堀を臨みます。
石垣の上の木を見ると必ず石垣の外に枝を伸ばそうとします。そこは土が硬いため根が下ではなく横に伸びるそうです。すると枝も根と同じ方向に向かうようになる。
そうだったのか…。
 
  城の写真好きが高じて自らがプロカメラマンに変身してしまったという岡さん。
スナイパーのように撮影術を駆使します。
城郭写真の提供を雑誌社にもしているそうですから私たちもどこかで岡さんの写真を見ていることでしょう。

城の写真ライブラリー

 
  次は城外へ繰り出します。
南が弱いといわれた大阪城。徳川勢と戦った大阪冬の陣では、真田幸村が自らを城外に置いて南の守備を担当。その真田丸跡を目指します。
 
【その四】:越中井 <コメント:のぶ>
 
  途中、何気なく現れた細川家の屋敷跡。
数奇な運命で有名な細川ガラシャが自害ではない方法で命を絶った場所になりますね。
突然、そんな所にぶち当たるからやはり大阪はメイクドラマの町です。
 
  大阪玉造聖マリア大聖堂
  その間近にカトリックの聖堂が。
ガラシャの御霊を鎮めたもうということでしょうか。
 
  高山右近像もありました。
キリシタンとして、大名の地位ですら惜しみなく投げ捨てた本格派です。
奥には細川珠の像もあり、この二人が日本の中世を代表するキリスト教徒といっていい。
 
【その五】:空堀町 <コメント:のぶ>
 
  途中、信号待ちのあいだも解説してくださる岡さん。
目の前の車道はかつての空堀の底だそう。
確かに今、坂を下ったな。
それで空堀町と命名されたそう。
 
  真田丸跡
  かつて采配を振るったであろう場所に建つ幸村像。
他称、霧隠才蔵の阿部は、自らの出生の秘密に近づいた様子。
 
  有名な真田の抜け穴。
抜け穴伝説はワクワク感が伴うからいいですよね。
 
  こちらの六紋銭の御門は真田丸跡周辺の寺院にありますので探してみてください。
ヒントは巨大観音像。
 
【その六】:玉造稲荷神社 <コメント:のぶ>
 
  岡さんにお願いして神社へ。
 
  お願いしたのは無論、この男。
お参り欠かしません。義務なのか、と聞きたくなる位だ。
 
  ここには千利休の屋敷があったそう。
岡さんは外しません。
 
【その七】:本丸 <コメント:のぶ>
 
  いよいよ本丸へ進出。
天守もさることながら、門をくぐると…
 
  ひえー、これはでかい。
この先の城で、これほど大きな石は見ることがないと今から思う。
大阪城のスケールの大きさがこれ一つでも分かるというもの。
 
  いよいよ天守に大接近。
東京からはるばる来ましたよ。
 
  天守の麓には井戸跡が。
みんな何が見えるか必死です。
どうも真田丸に通じている気がしてならない。
 
  天守に入ったら忘れてはいけない、この儀式。
差し入れていただいたのは登城の証です。
 
  今日も一日、お疲れ様、と。
 
  天守の最上階へ登りました。
城下を見下ろすのもいいですが、大阪城で思ったのは、天守はやはり回りから眺めて映えるもの。
 
  というわけで、岡さんから絶景スポットを教わりにいきます。
 
  ちなみに大阪城は公園になっていて、自転車で移動できますし、その方が便利です。
ランニングしている人もいるし、そこかしこで若者たちや家族連れがレクリエーションやごろ寝を楽しんでいました。
このような身近さが、この城が大阪の人たちに愛される所以だろう。
 
  大阪城公園は広いので歩きで見て回るのも一苦労。やはり、自転車があると便利です。
今回のように城外にも出るのであれば、もはや必須アイテムと言えるでしょう。
 
【その八】:乾櫓 <コメント:のぶ>
 
  岡さんによれば、一階と二階の床面積が同じ櫓はたいへん珍しいそうです。
北西に位置するため昔の方角の表し方で、いぬい(戌亥)の名前が付いています。
 
  西の丸庭園に入園すると近寄れます。
見事なL字型の建物だということが内側からだと分かります。
 
  ここは庭園の端によじ登って得られるビューです。
今回、岡さんに教えていただいた一番重要なことは絶景ポイントを探し出すということ。
 
  城を理解するということは、歴史や建築の知識のみならず、美しさを如何に引き出せるかにかかっています。
 
  この眺めも然り。
城跡知識に裏打ちされた技術で撮り続ける城郭カメラマン、岡泰行さん。城の見方も教えていただきました、ありがとうございます。
【その九】:大阪歴史博物館 <コメント:のぶ>
 
  岡さんご推薦のもう一つの絶景ポイント。
NHK大阪の隣に高く聳える博物館。
 
  何と天守が見下ろせます。
みなさんもぜひ現地で眺めてみてくださいね。
 
【その十】:洋食刻輪 <コメント:阿部ちゃん>
 
  さて、今日もあっという間に打ち上げのお時間です。今日は一日アテンドしていただいた岡さん行きつけの洋食屋さん「洋食刻輪」にお邪魔致します。
 
  早速ねぎらいの乾杯とさせていただきます。
今日はこの二人の為にあったと言っても過言ではありません。
阿部はさりげなく左手だけで失礼します。
 
  洋食屋さんというだけあってシャレオツなディッシュが並びます。
 
  こちらは「洋食刻輪」さん自慢のバーグはんです。メインはもちろんですが、沿えものの野菜も格段においしゅうございました。
個人的には筍がお気に入りです。是非春に一度お越しください。
 
  笑顔が素敵な店主様。アットホームな雰囲気で楽しく食事が楽しめます。大阪城にお越しの際は是非。

洋食刻輪
〒540-0024
大阪市中央鎗屋町1-3-7
TEL:06-6843-7008
日曜定休

 
  旨い酒と食事に舌鼓を打ちつつ、城談義に花を咲かせます。
岡さんは明日から九州に出陣されるとのこと。
我々も負けじと攻め続けようと誓ったわけであります。
 
  洋食刻輪
  腹も満たされたので、夜の大阪城も攻めに行きました。
城独特の妖艶さを感じます。
 
  吸い込まれるように大手門へ。
何となく江戸城を感じさせる佇まい。
東京に戻ったらすぐ行こうと心に誓いました。
 
  お昼にご説明いただいた三枚岩をうまく照らしています。
やっぱり何度見ても当時の職人の技術に目を丸くする一行でありました。
 
  城にぐっと近寄ります。
我々以外にも見物人がちらほらと。
休むことなく人を引きつける大阪城は街一番の目立ちたがり屋さんでした。
 
  普段は波が立って大阪人でもめったに見ることができないという、逆さ富士ならぬ逆さ大阪城(語呂悪)。本気で言葉を失いました。
 
  そして二人は同時に腰を抜かしてしまいました。
ほんまにいろんな意味でごっついお城でおました。
岡さん一日どうもありがとうございました。
 
 
 
2011年4月29日(金) 目的地:大阪城
移動:東京 ⇒ 大阪 旅のテーマ:新幹線輪行
タイムテーブル 旅費 (一人分)

6:20 東京発 新幹線 (東京-新大阪往復)
8:53 新大阪着 ¥28,500
11:00 大阪城大手門待ち合わせ  
宿泊 ホテルサンホワイト
大阪府大阪市中央区谷町3-7-6
TEL:06-6942-3711
素泊まり ¥3,300
2011年4月30日(土) 目的地:千早城
移動:大阪 ⇒ 金剛山 ⇒ 和歌山 旅のテーマ:金剛山麓ヒルクライム!
タイムテーブル 旅費 (一人分)

8:36 難波発 電車 (難波-河内長野)
9:04 河内長野着 ¥540
14:56 河内長野発 電車 (河内長野-和歌山市)
15:18 天下茶屋着 ¥1,010
15:19 天下茶屋発  
16:12 和歌山市着  
宿泊 海辺の宿 潮風荘
和歌山県和歌山市雑賀崎613-2
TEL:073-444-2848
朝・夕食付き ¥9,500
2011年5月1日(日) 目的地:和歌山城
移動:和歌山 ⇒ 東京 旅のテーマ:和歌山市探索
タイムテーブル 旅費 (一人分)

13:30 和歌山市発 電車 (和歌山市-新大阪)
14:25 新今宮着 ¥1,060
14:46 新今宮発  
15:02 大阪着  
15:10 大阪発  
15:13 新大阪着  
16:07 新大阪発  
18:43 東京着  
 
<参考:関西編の旅費>
※食費は別。別腹。
①移動 (ひとり片道)
新幹線 東京-新大阪往復 ¥28,500
在来線 難波-河内長野 ¥540
河内長野-和歌山市 ¥1,010
和歌山市-新大阪 ¥1,060
¥31,110
②宿 (一人分)
ホテルサンホワイト(大阪) 素泊まり ¥3,300
海辺の宿 潮風荘 (和歌山) 朝・夕食付き ¥9,500
¥12,800
 新幹線はのぞみ。驚くべき速さのかわり、金額もはる。
 
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