プロジェクト135パート2 第15回 「紅河哈尼棚田群の文化的景観」=文化遺産

 前回の「石林カルスト」に引き続き、今回も雲南省南部の元陽を中心としたハニ族(哈尼族)が1000年~1300年かかって作り上げたといわれる棚田群を紹介します。

 元陽はベトナム国境へ100kmほどの場所にあり、昔はベトナム領だったそうです。2700年ほど前にチベットから移ってきたといわれるハニ族は元陽をはじめ紅河に沿った地域やベトナムにも住んでおり棚田は1800mの高地まで約4000段にも及ぶそうです。
 重機も何もなく、牛と人力でこれを作ったのですから1300年かかっても不思議ではありません。でも遠い所です。北京まで3時間半、そこから昆明まで飛行機で3時間、それからバスで300kmおよそ7時間、体力のあるうちにしか行かれない所です。

 ※現地の文化、風土を尊重して記事を作成しております。一部、人によっては不快と感じる恐れのある写真を使用しております。ご覧になる際にはご注意下さい。

 
■今回場所は
 

より大きな地図で プロジェクト135 紅河哈尼棚田群の文化的景観 を表示
 
 
行ったのは2月下旬、関東地方に大雪が降った直後でした。その時我が家の庭はこんなに雪が積もっていたのです。
 
それが見て下さい、上の写真と同じ時期の羅平の菜の花は満開でした。
 
羅平は中国全土のアブラナの生産処点として知られ春には「菜の花の海」と称されるほどで、全国各地からカメラマンが集まることでも有名なのだそうです。
 
展望台から見ると「菜の花の海」に島が点在するように見えます。私のかぶっている花環は現地のブイ族が菜の花で作ったものです。10元、170円くらいでしょうか?
 
菜の花畑の横では養蜂業者が蜂蜜を作っています。
 
それを観光客目当てに販売しています。究極の生産地直売です。
 
羅平の菜の花畑は世界遺産ではありませんが名物料理が三白料理(三つの白いもの=ゆり根、山芋、銀杏)があります。これはゆり根です。
 
これが銀杏でしょう、でも山芋はどれだかわかりませんでした。
 
羅平には九龍瀑布群という九段の滝があります。ブイ族のお嬢ちゃんと。迫力あるのでしょ、滝が。
 
迫力があるといえばこの人、実は観光客が貸衣装でブイ族になり切っているのです。ボリューム満点のブイ族。
 
これが滝の一つです。
 
全体で見るとこんな具合です。
 
この売っている物は何だかおわかりですか? ・・・正解は後ほど。
 
滝見の観光客へ大根を売っているオバさん。これ皮をむいてそのまま食べるのです。美味しいのかしら?
 
ブイ族の村へ寄りました。
 
昔のブイ族の村。絵です。
 
トーモロコシとブイ族のオバさん?
 
ブイ族村の食堂。
 
中国ではよく壁にスローガンや戒めなどが書いてあります。識字率が低い為か画で書くことも多いようです。これはブイ族村で見た八大戒めの絵です。大食いするな、バクチをするな、朝寝坊するな、夜更かしするな、パソコンやりすぎるな、大酒飲むな、買い物しすぎるな、テレビ見すぎるな、などと言っているようです。
 
こちらは推奨文?和、忍、勤、徳と読めます。
 
羅平への寄り道を終え、いよいよ今回の目的地紅河哈尼梯田、世界文化遺産へ到着です。現地の100kmほど手前に大看板がありました。日本では棚田といいますが、中国では梯田というようです。
 
いよいよ元陽の梯田に到着です。
 
何とも、よくもこんなものを作ったものだと感心しています。
 
ここは夕日の時にきれいに見えるポイントで、大勢のカメラマンが集まり、かなり強引にわり込まないと梯田は見えません。
 
見てください、こんなに人が集まっているのです。
 
翌朝、今度は朝日に映えるポイントへ。雲がだんだんに下がって梯田は広がってくるのです。
 
朝日が出て来て、何か神々しい気分でした。
 
でも、ここも人が多い、多い。
 
そこでおなじみの大渋滞が始まります。
 
私達がひそかに三遊亭小遊○と呼んでいたバスの運転手さん、渋滞が大好きなのかと思うほど楽しそうでした。
 
近づくと梯田はこんな具合です。これが4000段ですから作るのに1300年かかったというのは納得できます。
 
もっと近づくとこんな具合です。
 
今でも実際に田んぼとして作っています。奥の方でお母さん牛が働いている手前で牛がウンチしてしまいオジさんに怒られているところです。
 
土でそのまま段にしているところもありますが、ほとんどはこのように石で段を作っています。
 
1300年かけて、この様な作業をして作り上げたのだそうです。
 
ハニ族はこのような象形文字を使っていたようです。
 
ハニ族の集落内には小牛や鶏の親子が勝手に動きまわっています。
 
人間の子供もいました。2才?と尋いたつもりだったのですが不思議な生き物を見るように、答えてくれませんでした。
 
人間の親子が民族衣装で普通にいます。特に観光客用ではなく、普通に着ているのです。
 
ハニ族の女性は働き者です。建築現場では砂などをカゴに入れ細い段段を頭から担いで運んでいました。
 
頭から担いだり、肩でカゴを背負ったりしています。この人は買い物帰りでしょうか?
 
セメント袋をトラックからおろして倉庫に運んでいるこの作業は大変そうでした。
 
町で見かける、働いている風の人はほとんど女性だったように思います。
 
それに引き替え男どもは真っ昼間からトランプやら何やらわからないゲームに興じていたり、、、
 
水パイプを吸っていました。以前、道端で売っていたあのパイプです。
 
その結果、壁に貼ってある求人広告に見入っているのは男ばかりでした。・・・ナーンテネ。
 
では元陽のハニ族マーケットを紹介しましょう。何かのタンです。
 
豚肉。
 
牛の脚。
 
生きたナマズ。の様な魚。
 
アヒル。
 
野菜。
 
町では各種お酒の計り売りもありました。
 
人がいなかったので何をしているのか解りませんでしたが、どうやら牛の頭や脚をガスで焼いているように見えました。
 
最後に、夕日に映える梯田をもう一度。
 
ここも人、人、人、でした。
 
朝日に当たる、元陽の旧市街です。
 今回の「紅河哈尼棚田群の文化的景観」は人類の歴史の見事さを形で見ることが出来ました。1300年もかけて営々と4000段もの棚田を作り上げた少数民族、ハニ族は何と根気強いのでしょうか。世界文化遺産に登録されたのが2013年6月とまだ日も浅く、観光地としての整備はまだまだで、ホテルは少ない、ポイントは大混雑で、今道路工事やホテルの建築が急ピッチで進められています。行きやすくなる事が良いのかどうか解りませんが、現地の人達には大きな経済効果が期待できます。

 若い女性が鼻紙をポイ、オジさんが飲み終わったコーヒーの缶をポイ、オバさんがバナナの皮をポイ、渋滞は我先に突っ込んだ結果、まるで4、50年前の日本を見ているようでした。その分エネルギッシュとも言える気がします。

 体力に自信のある方にしか勧めませんが、現地は素晴らしかったです。皆さんも一度いらしてはいかがですか?私達は次はモロッコへ行きます。

 
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