『飯田忠司 トライアスリートへの道』⑥~ランニング編~

 

皆さんこんにちは。FELTサポートライダー、トライアスリートの飯田忠司です。

画像は、先日5月末に埼玉、群馬にまたがる渡良瀬遊水地で開催された51・5㎞のレースに出場した時のものです。気温が高い事で有名な群馬県の館林に程近い場所で、5月末にも関わらず大会当日は気温がぐんぐん上昇し、レース前になんと35度近くまで上昇。時期外れの猛暑の中のサバイバルレースになりました。

特にランニングは途中でもらう給水の水が本当に生き返ると感じるほどありがたいものでした。

後でお話ししますが、ここ数年、夏の気温が一昔前に比べて更に高くなり、運動するにはあまり適切ではない程ですので、練習もレースも注意が必要ですね。

さて、本題のコラム。早いものでもう第6回になりました。

今回のテーマはいよいよ3種目の最後の種目ランニングについてお話ししていきたいと思います。
(必要な道具などについては第2回のコラムを参考にしてくださいね。)

目指すべき目標

51.5㎞のレースでのランニングの距離は10kmです。
まずは練習で目指すべき目標を挙げていきたいと思います。

  1. 1回あたりの練習で30分以上、60分間程度、ある程度余裕をもって走り続ける事ができる。
  2. スピードは1キロ辺り 6分~7分ペース

この辺りがベースになると思います。
もちろん何らかの運動経験、ランニング経験者の方にとって、この二つの目標はかなり楽なものになるかと思いますのでその場合は②の目標ペースを上げて頂いて構いません。

またこの目標がちょっときついなあと感じる方も心配はいりません。ウォーキングから始めるなど、無理のない範囲で練習を積み重ねていけば必ずできるようになっていきます。

第1回のコラムでも書いたかと思いますが、何せこれを書いている私もトライアスロンを始めた頃は30分くらいで走れなくなって歩いていたような所から始めていますので・・・(笑)

 

練習内容

次に具体的な練習内容についてお話ししていきます。

皆さんの場合、仕事、家庭とのバランス、更にスイム、バイクの他種目の練習、練習からの回復時間などを考えると・・・

 ○1回あたりの練習時間は30分~1時間長くても90分。
○週2,3回

ができれば良い方だと思います。
ランニングが得意で、他の種目の練習を強化したい場合は週1回でも良いと思います。
苦手な方は練習の頻度も重要ですので、週2回は走る(またはウォーキングの)機会を作りたい所です。

練習の流れとしては以下を参考にしてください。

10分~15分 ウォーミングアップ ウォーキング~ジョギング 
10分~30分 メイン
10~15分  クールダウン ウォーキング+(ストレッチ) 
合計30分~60分

メイン練習の強度(どのくらい頑張れば良いか)は、会話ができる程度、または少し呼吸が乱れるが慣れてくると心地よいくらいが目安になります。

仮に走り続けると苦しくて仕方がない・・・という方はまずはウォーキングからで構いません。

5分ランニング→5分ウォーキングの繰り返しなどでもいいので少しずつランニングできる時間を伸ばしていき、まずは15分連続で走れる事を目指し、ゆくゆくは30分~60分連続で走れるようにしていけば良いでしょう。

 走る際の注意点

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次に走る際の注意(フォーム)をいくつか挙げてみます。

 1 肩に力を入れ過ぎない

2 少し顎を引く

3 腕は背中の方の肩甲骨から動かす。

4 膝より股関節から足を動かす。

5 着地はくるぶしの下辺り、身体全体で衝撃を受け止められるようなイメージ 

と、色々と書きましたが、まずはこのうちの何か一つに集中して取り組むと良いでしょう。

トライアスロンのランではスイムとバイクをやった後なので、より効率的な走りが求められます。
とにかく無駄な力は抜く事がまず大事です。

この中で特に①、スピードを出そうとするとどうしても肩などに力が入りがちなので、走りながら時折脱力してあげると良いです。同じスピードでも出来るだけ楽に走れるフォームを目指していきましょう。 

 

効果的に練習をする為のちょっとしたコツ

○マイペースの練習(一人でやる練習)、みんなで練習を上手に使い分ける。
どうしても一人だと練習ができない。
一人だと頑張れない

こんな方は仲間やランニングクラブの練習会で走ると効率よく質の高い練習ができます。

逆に仲間と練習していつも頑張りすぎてしまう方は、強度が高すぎて故障やモチベーションの低下に繋がる可能性があります。練習頻度が少なくなってしまうとそれはそれで力はつかないので、一人で、マイペースで強度を保って練習する時間を作ってあげると良いでしょう。

○起伏のあるコースで走る

平坦だけでなく登りや下りのあるコースで練習する事は色々な刺激が身体に入る事になります。結果ランニングの力をつける事になります。
周りに坂がない!という方もちょっとした階段・陸橋などを入れるだけでだいぶ変わってきます。
きっとトライアスロンのランニングに活きてくるはずですので是非取り入れてみてください。

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 ○タイムを記録しておく。

これは始めの回でも記載しましたが、現在のコンディション、進行状況を確認する為にも、同じコースを走った場合のタイム、感じた事などを簡単で良いので記録しておいてください。

例えばタイムも悪く、調子もイマイチの日が続けばオーバートレーニングに陥っている可能性があります。そういったときは練習量や質を落としたり休養に変更する必要があります。また同じコースでタイムが上がっていればレベルアップしている事になりますので、モチベーションアップにも繋がります。

こういった事を把握する為にも、簡単で良いので、後で見返せる記録をつけておきましょう。

 

これからの少し先の夏の時
夏場のトレーニングは脱水、熱中症にも注意しないといけません。

 〇水分補給はいつでもできる状態に(公園など水を飲む、浴びられる場所がある所で走る。)
〇無理に暑い時間帯、熱い場所で走らない。(早朝、夕方以降の時間帯、日陰の多い場所)

こんな工夫をする事で余計なダメージ、疲れを残さずにすみます。一度酷い脱水になったりするとそこからの回復にかなりの時間を要します。
私も夏場の強度の高い、ポイント練習をやる場合は、原則として早朝、1キロ~2キロくらいの周回路でつねに水分を取れる環境でやるようにしています。

練習で疲れ切ってしまい、肝心な本番で力を出せなくなっては本末転倒です!

という事で、今回はここまで。
次回はトレーニング応用編予定です!

 

 

飯田忠司(いいだ ただし)
プロトライアスリート
日本トラアイスロン連合指導者養成委員
トライアスロンスクールI-STORM代表

主な成績
2011年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 優勝
2012年 佐渡国際トライアスロンAタイプ 2位
2013年 五島長崎国際トラアイスロン エリート2位

スクール情報(I-STORMサイト)
www.i-storm-tri.com/

オフィシャルサイト
www.iidatadashi.com

 

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