全日本選手権TT/ROAD 中村龍太郎

13502693_1049257991821281_8363673349068966592_o

水曜日に定時で帰って自転車の梱包。
ポールさんがオーストラリアに帰る際にMTBが入らなかったので、僕のSCICONと交換したのだけど、
ポールSCICONはハンドルを横向きにしなければならず、TTバイクが入らないことに気付く。
愛と勇気と知恵と希望でタイラップで無理やりクイックを取り付けてギリギリ入った。

2016-06-29 18.16.09
ホイールはコメット、イオ、QURANO42,クリンチャー前後の五枚を入れる。
乗船で持ち上げるときに「ふんっ」とか「ああっ」とか言うからうるさいと思われた方もいるかと想像しますが
いや、マジで重かったのよ。次回は全部最初から送ろうと決める。(というか再来年も大島疑惑があるのだけどホントなのかな?)
木曜日も定時で帰らせてもらってから千葉駅前の桑原鍼灸院さんで酸素カプセルに入る。
50分は退屈だった。疲労軽減に加え、体の歪みも治り身長が伸びるそうで、身長は1cm伸びていて169cm(目分量)。
つまり本気出せば170も夢じゃない(夢)
ユキを載せていくつもりだったけど、時間が無くなって単独で竹芝港へ。
ノースタワーの地下に停めて自転車を引っ張り出す。結局四日で駐車料金は6600円。
港に着くと関係者しかいなくて、修学旅行のようなワクワク感。
夕飯を食っていなかったのでイズちゃんとマキさんと隣のカフェで飯。
二人も僕と同じなのか、テンションが高く…いやコイツラいつもこんな感じっぽいな…良く言えば「元気」だ。
会う人会う人に「TTでないの?」と聞かれる。僕にとしては、できれば木曜の朝に着く便で行きたかったけど、
TOJでお休みをいただいたので贅沢は言わない。会社に迷惑をかけてるのは確かなので。
フェリーで寝れるし、と安易に考えていた。実際には全然寝れなかったけど。
出港。

13533349_1792072447691722_7676157117608256345_n

PHOTO BY イズチャンカメラのKUBOTA YUKIMI

デッキでレインボーブリッジを見て、タイタニックごっこをして就寝。とは名ばかりの目を閉じただけ。
結局寝たのは1時くらいだろうか。船内放送で5時頃起こされる。
自転車を降ろして組み立てる。幸い雨は降っていなかったので自転車を組んでTT出場組で試走へ。
僕は去年アジア戦のプレ大会でコースは知っているのだけど、当時とスタートゴールが変わっていた。
風はなく、路面もきれい。折り返し以外はDH持ったままで良さそうだ。
二周もしたら飽きた。でも時間はまだ7時とかなので高岡さんと一緒にロードコースの試走もしてみる。
登りが意外ときつくて、バラバラになるかもしれないけど、海岸線で合流して集団スプリント的な展開を予想。
下りのガタガタをTTバイクで走るのは本当に怖かった。
宿に行くとみんながロビーで待機している。15時にならないとチェックインできないとのこと。
部屋で一眠りでもすっかと思っていたのに、肩すかし。
風呂には入れるようなので戴く。露天風呂で息を吸うたびに体が浮くっていうのをやって遊んでたらジャージ姿の森本さんが入ってきた。
ライセンスコントロールに呼ばれているらしい。すっかり忘れていた。
急いで着替えて、車で会場へ。5000円の罰金。すぐに忘れることにする。
自分のスタートは14:40なのでダベる。
本土で買ったお握りを食べながら機材を本番仕様に変更。
去年の全日本と変わったのはDHバーをベンドタイプにし、フロントのギアを55Tに変更した。
ストレートタイプだと頭を下げづらいが、パワーは出る。
イナーメのTT番長ポールさんのアドバイスで、ベンドタイプにして頭を抱え込むように走る練習をしてきた。
前を見ないで走るのは怖いけど、道路に白線がひいてあれば走れるくらいには慣れた。
準備ができたので風と折り返しコーンを確認しにふらっとサイクリング。
歩道しか走れなかったけど穴凹を避けながら走り、意外と楽しい。
戻ってきてローラー30分。帰ってきた大東さんや高岡さんから風が全くないことを言われたのでイオで行くことに。
スタートは最後の最後。去年の勝者だからわかりやすくていい。
今回の全日本TTに合わせてSUNVOLTさんより特注で作っていただいたオリジナルジャージ。
今後出る個人TTのレースではこれが着れるということで、すごくありがたいこと。SUNVOLTさんありがとうございました。
スタート地点のパイプ椅子に座るけど、寂しかったのでイナーメの皆がいるベンチに座りなおす。
一人でいるよりも比較的リラックスした状態でいられたのにはチームメイトに感謝。
気合いを入れるとろくなことが無いのはTOJで学習済み。
応援の声を聴きながら、わざと「行ってきまーす」と言ってスタート。IMG_20160624_165730

PHOTO BY YUKIMI KUBOTA

気合いが入っていないとはいえ、僕は自分を抑えられないのが明白でして。
4km地点でタイム差を言ってくれる橋川さんから、「(前を走る増田さんから)10秒速い!」と言われた時には我ながら「やっぱりか!」と思った。
折り返して復路。登りはアウターのままシッティングでいく。これは去年の走り方のまま。
折り返してきた増田さんが登りでダンシングしているのを見て、ダンシングを入れることで筋肉に違う刺激を与えたほうがいいのかなと思ったけど、どうなのだろう。
応援してくれる亀さんが見えたら登りに入る合図。
一周完了で15分だったので第一ヒートの譲さんのタイムに及ばないことがわかり、凹む。
風は出ないけど一周目の元気がないのは自分でも明白。登りで追いこんで下りで休んでしまう弱さ。
折り返しで明らかに西園さんと増田さんに差をつけられている。
自分の足の状態と残り距離を考えると絶望的。ちょうど半分の折り返しでの僕のメンタルはミジンコレベル。13502693_1049257991821281_8363673349068966592_o

PHOTO BY KUROKUMA

それでもスタートゴールに帰ってきたときの応援で復活する。残り一周であるというモチベーションもある。
最後の一周は顔中の液体が出るひどいものだったと思う。
二周目のタレ具合を見ると10番以降かと思ったら6位とのこと。思った以上に順位がイイ。
が、しかし途中のセンターライン越え(折り返し前の下りでセンターライン超えてからコーナーに入っていった覚えがある…多分それ)により+10秒で8位降格。
まぁ、6位も8位も変わらない。
2分近く離された。単純な力勝負なので、むしろ清々しい気分だ。機材的には変更するところが無いので、エンジンの改良が必要だけど。
また一年かけて整備しようかね。
40分走ったダメージはかなり大きくて、夜のマッサージではふくらはぎが痛くて仕方がなかった。
次の日は送ったロードを箱から出し、入れ替わりでTTバイクを入れる。BIKE SANDに入れるにはDHバーを外すだけでよかった。20160628_202052 20160628_202057
午前中は降ったりやんだり。U23のレースを携帯で追いながらのんびり過ごす。
午後にイナーメの皆で反時計回りで筆島まで練習。湿度が高く汗が止まらない。

13528735_1001357423319182_1874079220794105516_n
帰ってきて風呂に入ってから飯ってマッサージしてもらって(相変わらずふくらはぎが痛い)就寝。
次の日は5時ごろ目覚める。スタートは8時と早い。船の時間があるからスタート早くてレース自体も150kmほどと短い。
自分にとっては短くなる分にはいい。試走で走っているとはいえレース強度になると登りでどこまでペースが上がるのかわからない。
昨日のU23を見ると雨だったせいもあるけどかなりバラバラになっていた。
なのでスタート前の位置取りから。スタート10分前に交通規制がかかるとのことだったのに15分前には皆並びだした。考えることは一緒か。
急いで準備して三列目ぐらいに並べた。緊張しっぱなしの大島町長さんの言葉を聞いて、パレードスタート。
スタートしてすぐに右折。細い路地に入っていく。TOJの経験からか、自分の位置をキープすることができた。
左折して道が開ける。0km地点の看板を過ぎて赤色から緑色に変わる。とはいえ登りが始まっているのでアタックはない。
二周目の登りで本気出すってことか…。と思っていたら山本元喜がアタック。これにはみんな反応。ウォーミングアップかな?
海岸線までの下りはかなり高速。ガタガタ道はブラケットを持っているとハンドルが落ちるような妄想しか湧かなかったので下ハンを持つ。
海に出ると向かい風。集団の後ろでアタックを静観する。
と言うのも何回か逃げが出来そうになるけど、風が強すぎてみんな牽きたくなくてバラバラで勝手に帰ってくるから。
元町港に近づいてきたときに上がっていく選手の後ろに憑いて登りに入る。
S/G手前の補給ゾーンでイナーメの補給員の位置を確認。補給は4周目からなので40kmちょっとは補給が取れない。
ボトルを一本しか持っていかなかったため、補給開始の周回でとらないといけない。補給員がどこにいるか確認するのは大事だ。
補給員を指さして「確認したよ」と補給員にわかってもらうのも大事。つまり指差し呼称による「補給よし!」的なアレ。
三周に一回の補給は完璧だった。
二周目の登りで案の定ペースが上がる。自分は前の方で登りに入っていたので集団の中で登りをこなせた。
断続的なアタックがかかるが逃げが決まらないまま、四周目の登りに入る。
左折してから先行していた愛三の秀登に向かって譲さんがアタック。集団はこれを容認し、やっとペースが落ち着く。
逃げを送り込んでいないANCHORがメインで集団をコントロール。タイム差は3分近くまで広がった。
登りは足を使わないようにポジションを下げる走り。多少遅れても下りが慣れてきたので挽回ができる。
一度内間さんが海岸線で落車して、集団コントロールするチームがいなくなったけど、エースを切り替えたANCHORとMATRIXが先頭を牽くことになる。
残り四周の海岸線で秀登が吸収され、愛三も集団牽引に加わる。S/Gを通過し残り三周。
右折して細い道に入り、気づくと前がペースを上げている。
急いで中切れをパスしてついていく。何とか開ける前に先頭集団の尻尾をつかむ。
先頭を見るとMATRIXの佐野さん。ゴリゴリ踏んでるのがわかる。譲さんを吸収。
途中で土井さんと西園さんが発射。集団はばらける。
自分は後ろにいたけど下りで追いつけると判断し冷静に走れた。
下りを経て人数は20人くらいに。海岸線でペースが落ちて後ろが追いついてくる。
残り二回の登りを耐えれば何とか勝負に絡めるかもしれないと考える。
ラスト二周の登りは先ほどよりもペースが上がっていない。それでも遅れてしまったので最後残れないかもしれないと考える。13490755_1176228492429331_4676405981283590379_o

PHOTO BY MARIKO WATANABE

海岸線でアタック合戦が起き、前の方に上がれないまま最後の登りへ。
踏ん張ったけど先頭はどんどん離れていく。それでもまだ自分の周りにも選手がいるので協力すれば追いつけるはず。
下って飛行場の追い風区間からローテ。EQA石上と面手の三人で回す。海岸線に出ても牽く人間は変わらず、後ろをついている選手に弱冠キレる。
途中からUKYOが入ってきて海岸線の亀丘を越えて先頭集団に合流。
しかし既に3人飛び出しているとのこと。前には見えないので残り距離を考えると絶望的。
集団はそのまま最後の登りに。自分ももがいてはみるけど力は出ず。
最後は鍛造を差して20位で完走。599B2BFD-2D6D-41FE-9188-AE5B343DD668

PHOTO BY 五月女さん

最後の登りで先頭についていくことが出来なかったのは力不足。
TOJを経験して、走り方はうまくなっている気がする。集団内での位置取りや、力の抜き方などなど。
少なくとも自分の中で完走は当たり前で、あわよくば下りで追いついてゴニョゴニョ…という考えに行きつく自体、成長していると感じる。
それでもまだ勝負できる位置にいるわけではない。まだまだ頑張ろう。
今回もTT,ロードどちらも多くの人の応援が耳に入ってきました。
一回地元の人に名前呼ばれた時は驚きましたが、教育していたのですね…ありがとうございます。
二日間マッサージをしてくれたイズちゃんとマキさん。自転車の整備をしてくれたGOKISO郡山さん。そしていつも気楽に送り出してくれる中畑夫妻に感謝です。
今週末は広島です。ついでに倉敷のばあちゃんちに帰るのだけど、日曜の朝、誰か会場まで送ってくれんかな?

参考にならなかったまあまあ参考になった面白かった感動した (15 votes, average: 4.67 out of 5)
読み込み中...

↑星マークをクリックして、記事の評価をお願いします!
一番左が最低、右が最高評価です。