『伊藤杏菜 女子大生×ロードレース』⑧~熱中症対策と水分補給~

毎日、暑い日が続きますが、練習時など
みなさんしっかり水分を取りながら走ってますか?

 

【水分補給の目的①脱水を防ぐ!】

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水分補給は最大の目的として、まず脱水症状の予防が考えられます。いたってシンプルに思いがちですが、これがとても大切なことです。

のどが渇き、汗も流れ体内の水分は気づかないうちに少なくなります。
失った水分をしっかり補わないで走り続けると、脱水症状へと状態が悪化していきます。この症状を一般的にハンガーノックと呼んでいます。

汗を大量にかくと、体内の細胞外液(血液など)の水分だけでなく、
電解質(Naなど)も一緒に流出していきます。
飲んだ水は細胞外液には留まらず、電解質の濃度が高い細胞内液に移動していき、細胞外液の水分は少ない状態が続き血液循環に影響が出始めます。
細胞内液の水分は減少していない為、のどが乾かない、このため気がつかないままに脱水状態となることがありこれを二次脱水と呼ばれています。

 

【水分補給の目的①パフォーマンスを維持!】

また、目的には競技に対するクオリティの高いパフォーマンスを維持することも挙げられます。パフォーマンスが悪くなるのは、身体の疲れや体力の消耗以外に水分不足も大きく関係しています。
発汗などで失う水分量と、人間の動きは連動していて、
多くの水分を失えば失うほどパフォーマンスは落ちます。
いいパフォーマンスを維持するためにも水分補給は欠かせないです。

真夏の炎天下の中でスポーツを行う場合の熱中症予防として、
この水分の摂取は欠かせないものとなります。

 

【具体的にどんな風に飲めばいいの?】

自発的脱水:口が渇く前に飲むことが重要です。
0.1~0.2%の食塩水を補給
レース前には最低250~500ml摂取することが必要
レース中は1時間程度のレースの場合、最低でも1リットル飲むことが大切

汗を多量にかき、水分を補充するが塩分を取らず、低ナトリウム血症を起こしている場合に生じることがある熱けいれんの予防も考えると、0.9%程度の塩素補給をすることが望ましいと言われています。
市販で販売されているポカリやアクエリアスと言っスポーツドリンクでは0.2%程度しか含まれていないため、決して十分な含有量とは言えずスポーツサプリメントを使用する意味が出てきます。

普段、レース前に摂取している物は、
・CCDドリンク
ハイポトニックなので、素早く吸収することができるのでエネルギーと水分と電解質を同時に補給することが可能になるドリンクです。
汗で失われたナトリウムが1袋あたり250mg入っています。

・アミノ酸BCAA

レース中に摂取している物は、
・CCDドリンク
・アミノ酸BCAA
そして背中のポケットに入れている
・ワンセコンド
165kcalが瞬間補給出来るエネルギージェルです。
クエン酸770mg・ナトリウム93mg・カリウム40mg
ビタミンC60mgが配合されています。
場合によってドリンク内にブレンドする事もあります。
・クエン酸&BCAA
このようにスポーツサプリメントは多種多様な成分をバランスよく同時に摂取することが可能なため、
アスリートにとっては重要な補給アイテムとなっています。

 

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熱中症対策には摂取するもの以外にも体温調整といった行為が重要になります。上で記載した水分補給は運動中の体温上昇を抑える効果もあります。
また高温気候時には冷たい飲料を摂取することで体温上昇制御の効果が高まります。

注意したいことは、やみくもに水分を多く取ればいいということではないという点です。
あまりに多くの水を飲み過ぎると体内の水分量が一気に多くなり体内のナトリウム濃度が低くなることで低ナトリウム血症を引き起こす危険もあります。

体温や気温、体調を考慮して適切に十分な補給を
行うことがとても重要になります。

これらのことに気をつけて、楽しみながら自転車ライフを
送りましょう!!

来月は、レース中の補給に関してコラムを書こうと思います!!

 

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