鈴木史竜のロードレース欧州武者修行~2019年シーズン活動報告~

こんにちは。

TEAM EURASIA-IRC TIRE 鈴木史竜です 

 

今回は、2019年最後の更新になります!

今年も残すところあと僅かという事で、今シーズンの活動報告という形で、2018年の後半~2019シーズンを総ざらいしていきたいと思います。

少し長めですが、お付き合い頂ければ、飛んで喜びます!

 

1月 Felt FR1との出会い

まず、何と言っても今年の一大イベントは、FR1に乗り始めた事でした!

とても自分に合ったバイクと出会えたことで、今シーズンは昨年を上回る走りが出来たと思っています。

 

今年の相棒としてベルギーの過酷な環境でも一緒に走ってきました。

走りはもちろん、奇を狙わないデザインもとてもカッコよく、愛着のあるフレームです。インプレも書かせて頂いているので、是非ご覧ください!

 

2月 しまなみ合宿 シーズンイン

2月14日~23日までの10日間、愛媛県今治市の大三島にてトレーニングキャンプ行いましたここでは、チーム6名に加えて、他チームの選手3名も参加し、シーズンインに向けたとても充実した時間を過ごすことが出来ました。

 

今回の合宿は、乗り込みを一定の水準でこなした後の、レースに向けた高強度トレーニングがメインとなり、内容はきついものでした。しかし、しまなみ海道の走りやすい環境で、地元の方々にも助けられ、オフシーズンのトレーニングの手応えも感じることが出来ました。

 

合宿の模様は以下から、チームのYoutubeでもご覧頂けます

https://www.youtube.com/watch?v=A-qGI8uwF08

 

合宿期間中の週末は、「サイクリングアカデミー for ツーリスト」にも参加

自転車を楽しむうえでも、競技を続けていくうえでも、安全意識はとても重要な事になります。

「集団走行中の安全」をテーマに、チームからは僕も講師役として参加し、橋川監督の指導の元、どのようにしたら事故無く安全に走れるかという意識を伝えていきました。自分自身の落車に対する意識改革としても、とてもいい機会でした。

 

3月 シーズン開幕

欧州ではベルギーのコルトレイクという街を拠点に活動しています。
春先は、プロのベルギーで行われるクラシックレース同様、風が強い中で行われます。

4月中旬に参戦したArden Challenge という5日間のステージレース等、アマチュアレースではあるものの、レベルの高いレースで成長を続けます。

 

2019/4/28  Ardooie(W) :28位 

Photo:Ms.Martine Verfaillie

 

前期の欧州遠征のおいて、Ardooieという街で開催されたレースでは、展開の中のアタック合戦から第2集団に残り、最後はスプリントで集団の10位となりました。この時点でのケルメスクルスにおける自己最高順位を達成しました。

 

5月30~6月2日 ツールド熊野

5月に一時帰国をし、5月30日~開催された「ツールド熊野」(UCI2.2)に参戦!

 

プロローグ:85位

チーム内で選出され、自身初となるUCIレースに参戦しました。プロの洗礼を受ける形となりましたが、アマチュアレースの多い僕にとって、次のステップとして達成するべきUCIレースに参戦出来たことは大きな経験となりました。来年は、コンデションを整え、ここで成績を残せる準備をして参戦する事を見据えています。

 

熊野合宿 6月2日~16日 

ツールド熊野が終了後は、そのまま現地に残り、ツールド熊野のコースを使用た合宿を行いました。3週間後に控える全日本選手権に向けて、トレーニングに最適な環境で、とても良いトレーニングを行う事ができました。

 

隣人のおじいちゃん達にも、可愛がって頂きました。

 

梅の収穫のお手伝い等もさせて頂き、今後梅干しや梅酒になるようです!

 

6月27 全日本選手権 U23タイムトライアル:19位

Photo:岡元恒治 様

 

エントリー40名のレースにおいて、序盤の第1計測は全選手中8位のタイムで走行。しかし、中盤にオイルの浮いた路面により落車。大きくタイムロスをしつつも、19位でゴールしました。経験の多くないタイムトライアルにテクニック、ペース配分等の課題は多かったのですが手応えを感じることができました。

来年は、TTに向けた準備をしっかりと行い、リザルトを狙います。

 

6月29日 個人ロードレース DNF

チームのエースを据え、優勝を目標にチーム一丸となって臨んだ全日本選手権でした。僕に与えられた仕事はスタートと同時に、序盤から危険な動きに乗っていき、チームが後手を踏まない事でした。

TTでの落車により万全ではなかったものの、序盤からエースの近くで、積極的に走行し、途中までチームと共に優勝に向けて走りました。ただ、個人として直前の怪我を差し引いても、満足の行く走りではありません。来年はU23最後の年、今後の人生を左右する重要なレースとなるので、しっかりとリザルトに残る成績を狙っていきます。

 

7月21日~8月22日 サイクリング アカデミー

今年で5回目となったサイクリングアカデミー。約1ヶ月の間に10名の選手が入れ替わりながら15レースに参戦しました。

写真は今年の1時期のメンバーです。

 

僕も、第1期生として、高校2年生からサイクリングアカデミーに参加させて頂きました。

それを機に、Team Eurasia-IRC TIREへの加入をさせて頂く事になりました。

 

ちなみに、当時はFelt AR5が相棒でした!


 

チームメイトが、ファシリテーターとしてグループワークを進める

アカデミーの期間は、トレーニングの帯同やグループワークもユーラシアの現所属選手も積極的に参加します。

 

僕がアカデミーと被ったのは短い期間でしたが、将来僕達が自転車競技界に携わる事も想定し、橋川監督の元、学ばせて頂いています。

 

8月下旬~下半期

下半期も、レベルの高い欧州の環境に身を置き、活動してきました。

 

2019/10/6 LICHTERVELDE(W):20位

 

風が強く序盤から多くの選手が遅れていく中、集団前方で展開をする中で生き残り、ベルギーナショナルチーム経験もあるLotto Soudal(ベルギーNo1のU23チーム)、EFC(ベルギーNO2のU23チーム)、元プロコンチネンタルの選手等、強豪選手とローテーションを回して20位という順位を残しました。ケルメスクルスとしては今年2度目となる、自身の過去最高順位を更新しました。シーズン最終版に、ベルギーで1つ数字を更新することが出来たのは、自信につながりました。

2018オフシーズン(11月~)

2019年ではありませんが、今年のシーズンに向けて動き出した昨年末、地元の方々にも支えられ、練習以外にも多くの活動に参加させて頂いてきました。以下のような活動も僕自身にとって重要な事であり、今後も行っていきたいと考えている部分です。

 

11/23シクロしずおか主催 セーフティーライド@日本平 にサポートとして参加

このイベントは、静岡在住で現マトリックスパワータグ所属の佐野淳哉選手を中心に開催されたライドイベントです。

僕と佐野選手と2名で実際にデモ走行として行ったセーフティー講習の模様は、NHKニュースでも取り上げて頂きました。

 

自転車を活用した社会を推進していくうえで、行政を巻き込んだ安全についての意識、安全確保の取り組みはとても重要な事であると思います。そして、その際に、ロードバイクなどに乗る自転車を愛する選手や、アマチュアサイクリスト、ホビーライダー等、僕たち競技に関わる人間の実践的なマナーが、地域の模範になるものではないかという考えの元、開催されたイベントです。

ここでは、E-Bikeに乗る、僕と同い年で地元の大学に通う女子大生2名が、初めてのサイクリングで40kmを完走しました。

その興味が、サイクルスポーツへの興味にも結びついてくれればと思います。

 

自転車競技に興味が無くても、移動の足としての通学、通勤、買い物等に誰しもが使っている自転車の安全を考えていく事で、ひいては競技が社会に認められることにも繋がってくると感じました。

とても地道な活動ですが、まずスポーツとして自転車に乗る自分達が、安全にマナーを守って走り、競技力と共に、それを広める事が一番の近道でもあると感じました。

 

12/9 静岡サイクルイベント実行委員会主催 しずチャリカップ2018ファイナル にゲストライダーとして参加

僕の実家からほど近い、静岡競輪場で開催されたイベントです。

400mTT、チームパシュート等バンク内での種目のほか、サイクルジムカーナという子供から大人まで自転車を扱うテクニックを鍛えつつ安全に楽しめるイベントに参加させて頂きました。

 

また年末には、このレースで年間優勝チームと準優勝チームが、同会場で行われた、KEIRINグランプリ開催中に、エキシビションレースとしてバンク内を走行しました。僕もホルダー役でスタッフをさせて頂きました。地元のバンクでKEIRINグランプリ開催中に、少しでもご協力させて頂けた時間でした。

 

最後に

冬場は上記の様なイベントに呼んで頂き、その他でも自転車でお金を頂く経験をしました。

その金額にかかわらず、自転車の活動を通じて1円でもお金という形で受け取る事は、レース賞金以外で、僕にとっては大きな機会でした。

 

また、シーズンを通し、沢山の機材等、多大なるサポートを頂き、日本とヨーロッパの環境で競技活動をすることが出来ました。

一年を振り返り、今の自分の成長を追い求めて競技をさせて頂いている事は、改めて有難い環境であると痛感します。

 

さらに今年は、このコラムを、ブログの様に書かせて頂き始めた年でもあり、僕の事を知らない多くの方に読んで頂き、とても嬉しく思っています!

 

来年は、今まで以上に今後の競技人生を大きく左右する1年になります。

多くの声援に応えるためにも、地に足をつけて一歩ずつ、欧州のプロ選手という目標に向けて妥協なく自分と向き合い、進んでいきます。

 

1年間、ありがとうございました!

今後とも、よろしくお願い致します。

鈴木史竜(すずきしりゅう)

Team Eurasia-IRC TIRE 所属

1998年4月16日生まれ

静岡在住

2014年 全日本選手権ロードU17:13位

2015年 Team Eurasia-IRC TIREサイクリングアカデミーで欧州遠征

2015年 四日市全国ジュニア自転車競技大会:12位

2016年 全日本選手権TT(ジュニア):9位

2016年 Team Eurasia-IRC TIREサイクリングアカデミーで欧州遠征> 2017年 Team Eurasia-IRC TIRE 正式加入

2017年 Tour de Nouvelle-Caledonia (10日間のステージレース)完走

2019年 全日本選手権TT(U23):19位

2019年 UCI ツールド熊野 出場

2019年 ケルメスクルス(Lichtervelde):20位

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使用バイク Felt FR1

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