ロングライドへ行こう!~その11 FELT VR30とFR30の比較編~

こんにちは。
ロングライダーのアッキーラです。

皆さんは、楽しい自転車生活を送ってますでしょうか。

VR30とFR30似て非なる2台をブルべ(ロングライド)視点で比較

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ロングライドに関する小話を気ままに掲載します。
さて、第11回は、VR30とFR30の比較です。
今まで4回続いたVR30特集は、今回で最後になります。

「VR30の特長を振り返りたい。」
「VR30とFR30は、どこがどのように違うのか?」
「VR30とFR30、どっちを買おうか迷っている。」
と、考える方は、いらっしゃいますか?

VR30とFR30は、自転車全般の中で『ロードバイク』という種類に入ります。
しかし、FELT本社の開発コンセプトや使用用途を考えると、2台の特長が大きく異なっています。

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「用途に合った自転車を買うのって、自然な事だろう?」

自転車ロングライドのマンガ/アニメ『ろんぐらいだぁす!』に登場する先輩・雛子さんが後輩の葵ちゃんと亜美ちゃんに説明していました。
※マンガ第2巻第7話『運命のめぐり合わせ』参照。
※アニメ第4話『秘密のアルバイト 』参照。
この時、雛子さんは、カゴ付き自転車/折り畳み自転車/マウンテンバイク/ロードバイクを例に挙げていました。

同じように、用途の面からVR30とFR30を比較します。

VR30
全てのライディングに対応する
万能ロードバイク

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ハイスピードなトップレースとダウンヒルコースのようなオフロード以外であれば、これ1台であらゆるライディングシーンに対応します。
100km以上のロングライドでも難なくこなせる懐の深さ・使い勝手の良さは、先代のZシリーズ譲りと言えます。
VRシリーズは、ダートを含むアドベンチャーライドやリラックスしたツーリング、または自転車通勤でもその性能を発揮します。

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私は、VR30で130km走って、埼玉・白石峠を9分も短縮しました。
この事からもVR30の性能を端的に伝えられれば幸いです。

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ディスクブレーキを前後に装備しながら、およそ9.68kg(540mm実測重量)を実現しています。
FR30よりおよそ1.1kgほどの重量差がありますね。

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セミコンパクトクランク・フロント30T×リア32Tの軽いギア比設定がその重量差を跳ね返してヒルクライムでのペダリングの軽さが光ります。

これは、単にギア比が軽いからだけではありません。

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先代のZシリーズ譲りの長いヘッドチューブ長は、乗り手の前傾姿勢を和らげて、上半身を起こします。
上半身が起きると、両腕・両肩に掛かっていた負担が軽くなり、より少ない腕力で上半身を固定できます。
つまり、今まで上り坂で上半身を上下に揺すって浪費していた力が無くなるのです。
上半身をしっかり支えられれば、その分の脚力が増して、ペダルを回せられるようになります。

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VR30で上り坂を克服できれば、その分の時間を短縮できます。
つまり、今まで難関だった上り坂は、VR30で ” 有利な武器 ” に変わります。

下り坂でスピードを上げても事故のリスクが高まるだけで、時間短縮になかなか結び付きません。
なぜなら、下り坂は脚を回して鬼コギしなくてもスピードが出るし、短い時間で終わってしまうからです。

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逆に、上り坂で軽いギアを有効に使って、休憩を減らして峠道を越えられれば、大いに時間を短縮できます。
さらに、残り少ない体力を温存できます。
その結果、『完走』の目標に大きく近づきます。

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関門が設置されて制限時間を決められたロングライドのイベント、または、チェックポイントでの制限時間のあるブルベにおいて、上り坂をいかに克服するか、その重要性をご理解いただけますでしょうか。

FR30
ライダーの最高のパフォーマンスを引き出す
レーシング・ロードバイク

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現代のロードバイクに求められる性能は、決して留まりません。
過去よりも現在、そして未来に向かって、今までより高い水準/より高い次元へ上り続けます。
その原動力は、レースに対する飽くなき勝利への追求に他なりません。
FRシリーズは、どんなレースシーンでも100%のパフォーマンスを発揮する、最高のロードバイクです。

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FR30はFELTの中級ロードバイクとして、またアルミ製ロードバイクの旗艦として位置付けています。
試しに乗ってみたところ、カーボンモデルに引けを取らない性能を体感しました。

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加速するために力強くペダルを踏みこむと、BB386が脚力をしっかりと受け止めます。
そして推進力に変えるべく、チェーンを通じて後輪へ伝達します。
この感触は、前モデルのF1(BB30採用)の剛性に近かったです。

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反応の良さは、上り坂でのダッシュで際立っていました。
なぜなら、立ちこぎして脚を踏み込むと、自分の予想より早く加速したからです。
さらに、力任せに立ちこぎしても、FR30は左右にブレにくく直進します。
にもかかわらず、両腕の力をあまり入れなくても車体が左右に振りやすいのです。
アルミ製ロードバイクでありながら、およそ8.59kg(540mm実測重量)の軽さが活きています。

アルミバイクなのに高い振動吸収性

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わざと荒れた路面を走ったところ、衝撃吸収性もカーボンモデル並みに高いことに驚きました。
UHCカーボンフォークが垂直方向に柔軟性を高めています。

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また、シートステーがシートチューブの外側を通ってトップチューブ側へ接合して、垂直方向の柔軟性を造り出していました。
サドルに座ったお尻は、シートステーから伝わってくる衝撃がトップチューブに伝わっていくのを感じました。
衝撃がシートチューブを素通りしてトップチューブへ伝達した後、わずかに残った衝撃がサドルに伝わってくるようでした。
タイヤが700X25Cを使っているので、複合的な効果がありました。

素直なハンドリング
曲がりたい方向へちゃんと曲がる

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FR30は、乗り手が曲がりたい方向へ素直に曲がります。
先ほど、
『立ちこぎしても左右にブレにくい。』
と書いたので、”直進安定性が強いか ”というと、そんな事はありません。

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曲がりたい時、曲がりたい方向へ車体を倒せば、その方向へ曲がります。
フォークがしっかりしているので、下り坂でフォークがビリビリと振動し始めたりしません。
フレームとフォークの剛性が高いから、恐れずに下り坂を走れます。

ココだけの話、私は下り坂が苦手なんです。
下りコーナーを曲がる際、自転車を倒す直前に微妙な不安定さを感じるからです。

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ところが、FR30に乗って下りコーナーに差し掛かると、その不安定さを感じませんでした。
むしろ、自転車を積極的に倒して、身体を倒さないリーンアウトの姿勢を取って、安定した状態で下りコーナーを通過しました。
自転車を変えただけで苦手を解消できたのは、FR30の安定感のおかげです。
FR30があらゆるレースシーンを想定して極限状態でも性能を発揮するように作られているからです。

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FELTは、手塩に掛けた開発が一段上を行くアルミフレームを作り上げました。
FR30は、レースを走るだけでなく、ロングライドもこなせる高次元のアルミ製ロードバイクです。

VR30とFR30の比較は、以上になります。

VR30とFR30は、開発コンセプトや使用用途が異なります。
この2台は、得意分野がそれぞれ違うことを認識していただければ幸いです。
それぞれの得意分野を活かすように走れば、持ち得る性能を存分に発揮してくれます。

「まぁ。安い買い物じゃないけど、ただ、ロードバイクを買ったら “ 新しい世界 ” が見えるかもよ?」

長野県と群馬県の県境にある渋峠で、『ろんぐらいだぁす!』に登場する先輩・紗希さんが後輩の葵ちゃんと亜美ちゃんに説明していました。
※マンガ第2巻第7話『運命のめぐり合わせ』参照。
※アニメ第3話『新しい世界』参照。

最後は、あなたの用途次第で ” あなたの1台 ” が決まります。

アニメ『ろんぐらいだぁす!』
オリジナルサウンドトラック

最近、自転車ロングライドのアニメ『ろんぐらいだぁす!』のオリジナルサウンドトラックを買いました。
作品中に使われたBGMを収録したCDです。

自宅でこのCDを聴きながら、ブログ記事を書いてます。
50曲近いBGMを聴いていると、作品の名場面と迷場面が色々思い浮かんできます。

私がロードバイクに本格的に乗り始めた頃、とにかく走るのが楽しくて、気持ちが舞い上がっていたのを覚えています。
ヘマして落車して怪我したこともありました。

様々な印象があるBGMを聴くと、アニメの各場面と当時の記憶がそれぞれ蘇ってきます。
またどこかへ走り出したくなる名曲ばかりで、とても気に入っています。

『I can go… as far as I want!
僕らはどこまでも行く
道が続く限りどこまでも行く
思い出すのは遠い昔、初めて補助輪を外して走り出した時のこと
ロングライドは心の状態
10kmであれ
2400kmであれ
あなたにとって冒険ならば
それは立派なロングライドです』
※自転車ロングライドの同人誌『LONGRIDERS』より抜粋。

いかがですか?
VR30またはFR30で走り出してみませんか?

『ろんぐらいだぁす!』© 三宅大志・一迅社/ろんぐらいだぁす!製作委員会

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