プロジェクト135パート2 第105回 (ロシア)セルギエフ・ポサード

 正式な登録名は「セルギエフ・ポサードの至聖三者セルギイ大修道院の建築的遺産群」という長いものです。セルギエフ・ポサードというのが地名でモスクワの北90kmにあります。この修道院はロシア正教会の最も重要な修道院の一つで、至聖三者というのは他のキリスト教派でいう三位一体にあたるそうです。また、大修道院というのは修道院の格式の高さを示す称号だそうです。この修道院は16世紀に建てられた城壁に囲まれていて、その中には14~18世紀に建てられた数数の教会があり、その建築の調和が世界遺産に登録された理由です。
 
■今回場所は
 

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修道院はこんなに高い城壁で囲まれています。まるで要塞です。
 
外からでも見える教会がたくさんあります。
 
入口の門にはフレスコ画がまだ鮮やかに見えます。
 
こういう画もイコンというのでしょうか?
 
これは明らかにイコンというのでしょうネ。
 
フレスコ画で描かれたイコンというのが正しいのかもしれません。
 
ここまでは、建物の外、入口の門の両側に描かれた絵です。保存状態が良く、とても鮮やかでした。
 
天国を追われるアダムとイブです。このくらいなら私にも解ります。
 
こういうのがイコンですヨネ。
 
天井がフレスコ画、そして正面がイコノスタシスでしょうか。実はイコンとかイコノスタシスとかぼんやりしていて、正確には知りませんでした。ヘッヘッヘ、調べてみたのです。
 
イコンとは、聖人、天使、聖書における重要な出来事やたとえ、教会史上の出来事を描いた画像。板絵のような形状のものが一般的。フレスコ画、モザイク画などの種類がある。とあります。簡単にいうと宗教画のことでしょうか。
 
これがイコノスタシスでしょうか?「聖所(内陣)と至聖所を区切るイコンで覆われた壁のこと、聖障という」とあります。これはフェラポントフ修道院のイコノスタシスです。
 
これがヤロスラブリのスパソ・ブレオブラジェンスキー修道院のイコノスタシスということになります。修道院の規模によってだいぶ違います。
 
これがウグリチの血の上のドミトリー教会のイコノスタシスで、何段ものイコンに覆われています。向こう側が聖所、内陣でこちら側が至聖所、私たちのように聖でない人たち、聖にいずれなる(?)人たちの居場所ということになるのでしょうか?
 
そしてこれが、今回の主役、トロイツェ・セルギエフ大修道院の内にあるウスベンスキー大聖堂のイコノスタシスです。
 
これが修道院のシンボルというべきウスベンスキー大聖堂の外観です。1585年に完成したもので4つの青いドームと中央に金色の大きなドームがあります。典型的なロシア正教の聖堂です。
 
なんといってもここは修道院ですから、修道士がいて当然なのです。場違いな東洋のオバさんもたまにいますケド。
 
なにしろこの修道院の壁の内は広くて、いろいろな建物がたくさん建っています。説明は受けたのですが、この建物がなんだったか今となってはよくわかりません。
 
なんの建物だったかはっきりしませんが、この長い建物の外壁はこのようにフレスコ画のイコンと紋様がズーッと描かれています。
 
鐘楼です。
 
トロイツキー聖堂です。1423年に完成した聖堂で、聖セルギウスの墓所の上に建てられたのだそうです。
 
なにしろ、14世紀から18世紀の建物が城壁の内側にたくさん、たくさんあるのです。
 
城壁の内側から見たところです。
 
敵が来ると、壁の穴からこうやって石を投げたのだそうです。やはりここは修道院であり、同時に要塞だったのです。
 
さーて、それでは身を清めて帰りますか。あれ、お参りの前に清めなければいけないんでしたっけ?
 
それにしても外壁でこんなに鮮明に色落ちしないのってすごいですネ。
 
セルギエフ・ポサードで見た、ただ一台の自転車です。この人はどこから来たのでしょう?観光に来たのだと思いますが、ウーン?
 
自転車で来る人もいるのです。
 
あれ、よくよく見たらGTじゃないですか、ロシアの人も良いものは解かるのです。
 
さて、それでは買い物でもして夕飯としますかネ。ロシアのスーパーは人気がなくて、あまりひかれませんでした。
 
それよりも道端で売っているスイカやカボチャ、ジャガイモのほうがひかれました。あのジャガイモは一袋で売っているんですヨネ。何人家族なのかしら?
 
さて、今夜の食事は…アレッ、これだけ?お粗末様でした。
 ここセルギエフ・ポサードはキジー島のように地の果てという感じでもなく、モスクワやサンクトペテルブルクのような大都市でもなく、「黄金の環」の都市の中でもモスクワに一番近い典型的なロシアの田舎町でした。その中心トロイツェ・セルギエフ大修道院はその規模も内容も、世界遺産に相応しい立派なものでした。でも、聖堂、フレスコ画、イコン、イコノスタス…これでもかと見て来て、正直に言わせてもらうと少し食傷気味です。皆さんも、毎回毎回同じような写真で飽きてしまったのではありませんか?変化に乏しい理由の一つに自由時間がほとんどないこともあります。私たちは放牧されて、自分たちだけでフラフラと買い物をしたり、飲み歩いたりするのが大好きなのですが、今回はそれがありません。ここロシアでは放牧されても自分たちだけでは何もできません。まず文字が全く読めません。語彙が全く通じませんし、人々はフレンドリーではありません。その上寒くて、おしきせの給食しか出て来ないのです。教会にも、食べ物にも飽きてきました。でもあと一回、次回第106回もロシアです。付き合って下さいネ。
 
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