プロジェクト135パート2 第68回 (スリランカ)聖地アヌラーダプラ

 私たちの世代にはスリランカというよりセイロンといったほうが、馴染みがあります。インドの南東にある北海道よりちょっと小さな島国ですが、人口はおよそ2000万人、シンハラ人が70%、タミル人が20%、スリランカ・ムスリムが10%の興味深い国でした。今回私たちは最初に最古の都アヌラーダプラを訪れ、最後のゴール旧市街とその要塞群(第73回)まで全部で6つの世界遺産を訪ねました。アヌラーダプラは紀元前500年頃から10世紀頃までシンハラ王朝の都があったところで、また、紀元前3世紀に仏教がインドから伝わってから仏教都市として発展し、ここからスリランカ全土はもとより、タイ、ミャンマーへと伝えられたといわれています。では、スリランカ最古の都、アヌラーダプラを紹介しましょう。
 
■今回場所は
 

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イスルムニヤ精舎、宝物殿にある「恋人の像」です。これは5世紀の作品だそうで、王子と身分の違い過ぎる恋人との悲恋の物語があるそうです。
 
何とも福々しい彫刻です。
 
イスルムニヤ精舎は岩肌を彫るようにして造られた御堂と本堂、宝物殿などがあり、別名ロックテンプルと呼ばれています。
 
本堂の横の岩に、笑い顔の象が彫られています。四角穴の右下のあたりです。
 
本堂の中には極彩色の涅槃像があります。
 
壁には御釈迦様の教えを説いた絵がたくさん。
 
天井も見事です。
 
このお釈迦様、なんとなく女性っぽく見えました。
 
この立像はとても男らしかったです。
 
こんな感じの岩をくり抜いて造ったお寺です。
 
よくもまー、紀元前にこんなことが出来たものだと思います。
 
次に行ったのがルワンウェリ・サーヤ大塔です。
 
手前の柱が紀元前2世紀の僧院の跡だそうです。
 
このサーヤ大塔もいわゆる仏塔(ダーガバ)の一つで、アヌラーダプラにはあちこちにダーガバがありますが、このルワンウェリ・サーヤ大塔が一番目立ちました。このようにダーガバに向かって拝んでいる人があちこちにいました。
 
大塔の下はこんな彫刻でいっぱいです。
 
遠くから見るとこんなに大きいのです。
 
突然ですが、これがスリランカの結婚式、花嫁とその付添いです。
 
そしてこれが、町中の自転車です。
 
買い物袋を提げている人が多かったように思います。
 
こんなところで買い物をしてきたのでしょうか?
 
民族衣装で自転車に乗っている人も良く見かけました。
 
スリランカでは寺などの遺跡に入るときは靴を脱がなければなりません。建物の中に入るときだけでなく、敷地内土足厳禁、靴下で歩くのです。ちょっと勇気がいります。
 
さて3つ目の名所スリー・マハー菩提樹の入口です。ネッ、この人も靴下になっているでしょ。
 
この菩提樹は紀元前3世紀に仏様が悟りを開いたといわれるインドのブッタガヤから分け木を持ってきて植えたのだそうです。
 
樹齢2000年以上ということになりますが、とても若々しく、青々と茂っていました。
 
樹の下はお堂のようになっていて、三方から階段があり、このような彫刻があります。
 
内部は簡素な祭壇のようになっています。
 
外側からはこんな感じの人が大声で祈りをささげています。この人たちは代々この菩提樹を守っている人たちだそうです。
 
外からもこんな人たちが拝んでいます。
 
ライオンと龍が仏様を守っている彫刻だそうです。
 
ライオンといえば、スリランカ国旗にはライオンがあります。これはスリランカの大半を占めるシンハラ人はライオンの子孫だという言い伝えからきているそうです。オレンジがタミル人、緑がスリランカ・ムスリムを表しているのだとか。興味深いです。
今回訪ねたアヌラーダプラはスリランカ最古の都、紀元前5世紀から10世紀頃まで続いたといわれていますが、今回訪ねた3つの遺跡は王朝の反映を見るというよりは、仏教都市の遺跡という感じでした。仏教といえばインドと思っていましたが、インドではその後ヒンドゥー教の方が勢力を増し、実はスリランカで仏教が成熟したのだと思います。タイやミャンマーへはインドからではなくスリランカから伝わったのだとか。スリランカ人の説明ですけどネ。セイロンといえば紅茶、象などを思い浮かべてしまいますが、それも大切なことではありますが、実はとても歴史の古い、文化的な面もある国でした。スリランカは現在8つある世界遺産のうち6つが文化遺産という国なのです。今回私たちが巡ったのがこの6つの文化遺産なのです。次回は、古代都市シーギリヤを紹介します。世界的にはスリランカで一番有名な場所です。お楽しみに。
 
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