プロジェクト135パート2 第49回 (フランス)歴史的城塞都市カルカソンヌ

 「歴史的城塞都市カルカソンヌ」はフランス南西部の都市カルカソンヌのうち、城壁に囲まれた部分を指し、フランス国内ではモン・サンミシェルに次いで年間来訪者200万人といわれる一大観光名所です。その歴史は古く、2,500年もさかのぼれるとか。その中でも700年代に一時モスリムに支配されていた頃に、カール大帝が攻囲戦をしかけた時、この城を守った女領主カルカスがカルカソンヌという名の由来だそうです。攻囲が6年目になり、城内では兵糧も少なくなりかけていたのに、カルカスは豚をまるまると太らせて塔から城外へ放り捨てました。これを見た大帝は、まだ兵糧は十分あると見て兵を引き上げたのだそうです。これを見て城内では町中の鐘を鳴らさせました。撤退中の大帝軍は「カルカスが鐘を鳴らしている、(CARCAS SONNEカルカ・ソンヌ)」といい、これが市の名前の由来だそうです。2500年に及ぶ歴史、3kmの長さもある城壁、年間200万人の来訪者があるというのも納得できる、圧巻の内容でした。
 
■今回場所は
 

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これがカルカソンヌ城塞の正門というべきナルボンヌ門です。
 
正面入り口のすぐ横にあるのが名前の由来である女領主のカルカスさんの胸像です。
 
近よって見ると、かなりふくよかな方だったようです。世界遺産のマークの上にあります。
 
この写真の左側が外壁、右側が内壁です。
 
市街に入るには内壁の門を通ります。
 
二重の城壁がグルリと3kmも続きます。
 
城壁のいたるところに銃眼(弓を射たり、槍を投げたりしたそうです)があります。
 
何しろ何百年もかかって造り、こわれ、補修し、をくり返しているので、同じ城壁でも、いろいろな時代のものが混在しているようです。
 
ここカルカソンヌは大西洋と地中海を結ぶ要衝でもあり、モンターニュ・ノワールとピレネー山脈の間に位置して、戦いの絶えない土地柄だったようです。
 
ルイ9世は、籠城によって戦争を回避するため、第二の城塞建造を命じ、この城塞建設以来、戦火にさらされる事もなくなったのだそうです。
 
1659年に、現在につながるフランス、スペインの国境線を定めたピレネー条約が締結され、カルカソンヌは、その軍事的、戦略的地位を失ったそうです。
 
それ以降、フランス革命期、城内は兵器や食糧の貯蔵庫として使われ、第一帝政期にも戦火とは無縁の場所となったそうです。
 
現在修復は全体の15%ぐらいしか進んでいないとのことですが、十分見ごたえはありました。
 
現在城内はレストランやおみやげ物屋さんがたくさんあり、全世界からの観光客でにぎわっています。
 
伯爵城です。これで三重の城壁に囲まれている事になるのでしょうか?
 
街中の古い井戸。カルカスさんの籠城の時にはこれが使われていたのでしょうか?
 
大聖堂です。塔がちぎれてしまいました。
 
内部はステンドグラスが立派でした。
 
城内には全部で53の塔があるそうです。
 
現在の町並みです。
 
こじゃれたお菓子屋さんがたくさんありました。ヌガーが名物のようです。
 
チョコレートもとてもきれいで、つい買ってしまいました。
 
雨ドイもしゃれていました。
 
自転車で来ていた観光客?かなり年配のカップルでした。
 
何ともほほえましいカップル。自転車っていいですネー。
 
この人は多分地元民です。
 
近くの町ではこんな自転車がいました。
 
こんな食事でした。
 
ところで、兵糧が尽きかけていたのにカルカスさんはなぜブタを投げたのでしょうか?何故、自分達で食べなかったのでしょうか?
今回の「歴史的城塞都市カルカソンヌ」は独立した遺産ですから割と分かりやすかったです。とはいっても、その歴史は2,500年もさかのぼれるというのですから、日本でいえば弥生時代になるのでしょうか?世界遺産を旅するようになって、各地でローマ時代は…とかメソポタミアが…とか分からない事が多く、この私が買ってしまいました、「日本と世界まるごと全史」、これがあればどこへ行っても分かるだろう、と思ったのですが…そんなに簡単に分かる訳ないですヨネ。せめてこの場所のこの年代は日本の何時代、へー弥生時代にここではこんなことをしていたのか、とか、フーン、ルイ14世って江戸時代の人だったのかーとか程度ですケド。でも、この世界遺産の旅は、歴史に興味を持つきっかけになっています。ちょっと遅かったですけど。ところで、カルカスさんが飢えていたのに豚を食べなかったのは?イスラムだったからですって。次回ピレネー山脈を旅します。ご期待下さい。
 
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