自転車旅行 第21回 奈良・大阪

 前回の石川、福井、滋賀、京都以来真夏の暑さを避けたり、特別編へ行ったりなどしていて、実際に自転車から遠ざかっておりました。そのせいで、乗り始めがしっくりせず、道路状況によっては怖さを感じる始末で、情けない思いをしました。トーチャンは一ヶ月ほどの間隔でしかなく、スイスイ状態で、、、、くやしーッ!なのでした。久しぶりで、自転車に怠けていたことを後悔しました。若くないのだから日頃から少しでも乗っていないといけないことを実感しました。
 
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  久しぶりの遠征なので袋入れも慎重に。
  空気もしっかり入れて。
  私は手伝いといいますか、猫の手くらいかなーッ。
  朝一番の新幹線…
京都まではいつもの通り。京都でJR奈良線へ、先頭車両は自転車置くには最適です。
  駅前のホテルは、改札の地続き、部屋にそのまま持ち込めてすばらしー。
でもこの袋、私には大きすぎです。
  トーチャンが持つとちょうど良いのです。前輪を外すだけなので、袋入れや組み立ては楽なのですが、持ち運びや車内での収納には苦労します。
  私の袋は前後輪外して入れるので、その反対です。二つ並べると大きさの差がわかるでしょう?
我が家を朝一番5時14分に出ると、東京駅7時3分の「ひかり」、京都9時47分着、10時4分京都発快速奈良行きで奈良には10時48分に着きます。なぜ「のぞみ」でなく「ひかり」なのか?シルバー割引3割引きは「のぞみ」はダメなのです。
 
  という訳で、自転車乗るのは明日から、まずお昼ご飯を食べに奈良の街へ…で見つけたおかしな看板。自転車屋さんではなさそうでした。
  奈良の街で見つけた自転車。乗らなくとも自転車は気になるのです。
  奈良の人たちは贅沢な人が多いのでしょうか?豪勢にまったけを売っていました。
  さて、これはなんでしょう?
大和野菜の盛り合わせです。
調理済みのもの。
  これは違う店で売っていた大和野菜の盛り合わせ、調理前のもの。
  ではこれはなんでしょう?
関東だったら、いもの煮っ転がし、とでも言うのでしょうが、奈良では、こいもの“炊いたん”と言います。
  大丈夫です、自転車乗りに来たのを忘れたわけではありません。でも奈良の街、面白かったのです。
  ライトウェイの自転車は猫がシンボルだそうですが、奈良の街で見つけた猫大好きの店。ここは紙屋さんで猫屋さんではありません。
  紙屋さんの3代目、猫大好きおばさんと。一時10匹もいたそうです。
  近鉄奈良駅前のお坊さんにお布施を差し上げ、明日の天気をお願いしました。
  なのに翌日は雨。明日の天気をお願いするのはお坊さんじゃなかったようです。
わが国で初めて遺跡として世界遺産に登録された平城京跡は雨で淋しい限りでした。
  平城京跡は広さに圧倒されます。発掘にどのくらいの時間がかかるのか、工事の人たちも 「わからへん」 とのことでした。
  今日は奈良駅前から、平城京跡、唐招提寺、薬師寺、法隆寺とまわって、橿原神宮までの予定です。
二つ目の唐招提寺もまだ雨。
  日本最古の校倉作りという唐招提寺経堂、さすがに風情のあるものでした。
  鑑真和上の墓。
唐招提寺の中でも一番奥まっており、人もおらず、厳粛な感じでした。
  唐招提寺では二人同時に説明の聞けるipodがあり、ゆっくりと見てまわることが出来ました。係の人もとても親切でしたし、雨のせいか人も少なく、古都の良さをじっくり楽しめました。
  それに引き替えこのお寺。雨が強くなってきているのに大切な大切な自転車を(屋根のない)駐車場に止めろと言われてそれだけで嫌になりました。どこだか読めませんよね?法隆寺への道を聞いても、受け付けの人も働いている人も、わかりません、わからん、あっちの方、と不親切極まりない対応でした。
  確かに、奈良の道は、くねくねしていてよくわかりません。私など南に走っているつもりが実は北向きなんてこともあります。道に迷ったらどこの地方でもコンビニが頼りになります。
  さすが斑鳩の里、道のすぐ横に立派な三重塔がありました。
  ようやくたどり着いた法隆寺は大変な人でした。修学旅行の大型バスが次々に到着、ほうほうの体で逃げ出しました。
  こんなに混んでいるときでも自転車は便利です。鍵一つあればどこへでも止められます。
  法隆寺から橿原までは本当にわかりにくい道で、何度も何度も地図を確認しながら走りました。かくして橿原着。
今日は雨にたたられて、道に迷い、あまり快適とはいえない一日でした。
  お坊さんに天気を頼んでもダメとわかったので、テレビ頼みにしました。今日は完全に晴れの予報です。
  予報通りでした。道幅も広く、側道も1mほどあり、快適な走り出しでした。
  橿原から大和高田へ戻り、そこから竹ノ内峠を越えて堺市までが今日の予定です。大和高田あたりまではまだまだ快適でした。
  165号線、166号線、竹ノ内街道と訳なくいける筈だったのですが…どこで間違えたのか細い道になってしまって古い屋敷が出てきてしまって…。
  飲みたくもないコーヒーを飲んで、道をきいて…。
  トーチャンいつもの動物的勘はどーしたの?うーん、方角としてはあの丘越えて海の方へ出れば堺市なんだけどな…。
  そんじゃまぁ、こっちの方へ行ってみようか…。何しろ西へ行けばいいんだよね?この電車何線?東上線、西武線、東急線などなど関東の電車ならわかるのですが、こっちは全くわかりません。朝早いのと天気の良いのでまだ救われています。
  道しるべはあるのですが、そこに書いてある地名がどの辺かがわかりません。もうもうヤマ勘です。
  竹ノ内峠、が出てきたときには正直ホッとしました。
  勾配もそんなに急ではないし…と思ったのに苦しいのです。
  狩勝峠だって、阿部峠だって、越えたのに、越えたのに……
苦しくて自転車を降りてしまいました。怠けたことの付けです。
  なんとかようやく大阪府入り。
あとは下るだけ。
  …の筈だったのですが、富田林、、などなどから堺市に出るまでにまだ小さな丘を越えるのです。またまたわからない電車の踏切です。
  そこからひと山越えて、幹線道路沿いを走るのですが、幹線道路が跨線橋になってしまうと側道をえっちらおっちら。大阪は、堺市は自転車の街と聞いていたのですが、ちっとも優しくありません。偉い人は自転車で走ったことはないのでしょうね。
  ひどいところは歩道橋を押して越えなければならないのです。
  堺の街で竹ノ内街道の道路標識を見つけました。堺に集まった荷物を大和の都へ運ぶ街道が竹ノ内街道、昔は重要な街道だったそうです。
  道に迷うは、峠道はきついは、道路は怖いは、日差しは強いは、堺市に着いたときはへとへとでした。そこでトーチャンの奥の手、知り合いの自転車屋さんにお願いして自転車を送り返してもらうことになったのです。なーんて、前もってお願いしてあったんですけどね。親切にしてくれた自転車屋さんの前で。
  自転車を降りてモー動けない表情です。
  堺市といえば、昔は鉄砲鍛冶の街だったそうです。現在も残る鉄砲鍛冶の家。当時の鉄砲。
  堺市は、鉄砲鍛冶が、刃物やさんになり、自転車部品の街になったのだそうです。その自転車部品を代表する企業が作った自転車博物館、サイクルセンターを見てきました。私の乗っている自転車と同じメーカーGTが飾ってありました。
  堺で有名なものといえば、千利休も忘れてはいけません。千家一門の墓のある南宗寺へ行ってきました。奈良のお寺とは違う趣というか、時代の近さを感じました。
  ワルシャワ駅前の自転車、なんて嘘です。実はこれは大阪箕面駅前です。
4年間大阪勤務だった娘が東京勤務に戻るから箕面でも行くかと行ったところで出会いました。
  4年間大阪勤務で、東京に戻れるのは嬉しいけど、あと1週間となると親切にしてくれた大阪の人達との別れに複雑な気分のようです。
  私は純粋に娘が帰ってくるのが嬉しいのですが……。
んでもってこうなるのです。
 この歳になると衰えるのが驚くほど早いことに気づかされました。前回の京都が終わってたった3ヶ月自転車に乗らなかっただけなのにこんなに弱くなっているとは思いませんでした。自分ではたった3ヶ月と思っているのですが、年齢からいえば3ヶ月も怠けていたと考えるべきなのでしょうね。
 この先このペースで衰えるとしたらよほど心して励まなければと感じています。衰えると大したことない坂がつらいのです。辛いとやるのが嫌になります。このサイクルに入ってしまったら47都道府県など夢のまた夢になってしまします。
 ピッチを上げてあと14都県、九州では阿蘇山を大分から熊本へ抜けるというのです。11月には沖縄で城攻め組と偶然に遭遇してしまうのだそうです。せっかく沖縄へ行くのだから沖縄本島最北の辺戸岬へ行くと言っています。宮崎と鹿児島では、都井の岬を見てこようと張り切っています。最終はトーチャンの実家のあった港区から、RPJの事務所のある池袋まで走って、事務所の人たちに47都道府県完遂を祝ってもらうのだそうです。何とか年内に池袋まで走りたいと思っています。

 今回は奈良県の道路の分かりにくさ、お坊さん頼りの天気、土地鑑の無い地方の難しさ、大阪の道路事情の悪さなどあまり良い印象がありません。きっと体力の衰えのせいで楽しさを感じる余裕がなかったのだと思います。
 ペースを上げて各地の楽しさをお伝えできるように頑張ります。次は多分九州だと思います。それまで体力づくりに励みます。

 
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