自転車旅行 第16回 栃木・茨城県

 お陰様でようやく後半戦に入ったプロジェクト135。今回は九州へ行く予定だったのですが天気予報によれば大雨、ということで近間の栃木県、茨城県にしました。直前に予定変更が簡単なのも自転車旅の良さの一つです。なんせ、二人ともカウンターで空席があれば適用されるシルバー割引適用年齢なので飛行機の予約はしないのです。宿は贅沢な温泉旅館に泊まるわけではなく駅前のビジネスホテルまたは民宿が多いので直前まで予約はしません。時にはその日の午前中に予約することもあります。
 二人の年齢合計が135歳のうちに47都道府県を周ること、二人の体重を135kgに抑えることの他に私のような自転車素人のおばさんでもできるこんな楽しみ方もありますよと、皆さんに見ていただけたらと続けています。自転車に乗ることばかりでなく、自転車旅で楽しめること、好きなことなどもこれからも紹介できればと思っています。ほとんど食べること、飲むことになってしまったりして、、、、
 
■今回のルートを地図で確認

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  急に目的地を変更したので今回は 自転車を車に乗せて出かけました。
  みなさん 自転車を車に積む って大変そうではないですか? イエイエ思ったよりも簡単なのです、できる人がいれば。我が家では私はできません、やりません?? トーチャンがやるのです。前後の車輪とサドルを外すと、我が家のホンダセダンに2台楽に積めます。
   
  まず、ブレーキを緩めます。
   
  次にサドルを緩めて、棒ごと車体から外します。
   
  それから、車輪のレバーを緩めて、タイヤをパコンとたたけば車輪が車体からははずれます。
  2台入れるので車体と車体の間に古いタオルケットをかけて傷がつかないようにします。その上に車輪を載せれば出来上がり。
簡単でしょ?私がやる訳ではないですけど、、、
  車は早いですねー。いきなり渡良瀬川です。もう足利市です。
  鑁阿寺(【ばんなじ】と読むそうです) 今から800年ほど前に足利義兼公により開創された真言宗の古刹です。足利尊氏なら知ってるけど、、、。私もそうでした。尊氏は義兼七世の孫になるそうです。
  境内には樹齢600年の天然記念物の銀杏があり、その銀杏で作った厄除けのお守りをいただきました。
ヘルメットにつけてもらったのですが かわいいでしょう?似合いませんかーーー
  このお寺はもともと足利氏の居館の跡地で、国指定蹟、足利氏宅跡として案内されています。周りにはお濠が巡らされており、自転車で回ってちょうど良い広さでした。
  東西南北に門があり、太鼓橋を渡って門から入ります。
  この日、自転車に乗り始めたころは雨模様だったのですが、鑁阿寺ノ隣 足利学校 へ行くころには晴れてきて暑いほどでした。お濠に囲まれたわらぶき屋根の学校、歴史を感じます。
足利学校は日本最古の学校で国指定の史跡になっており、世界遺産登録を目指しているそうな。
  有名な割にはこじんまりとしたたたずまいでした。学校の門の内側には自転車置き場がありました。そのころから自転車通学があったのでしょうか???
  日本全国から秀才が集まったという足利学校、私も運よく入学させていただきました。
400円です。
   
  学校では、まず漢字のテスト。

初級に何とか合格しました。

皆さん、この鎖にぶら下がった変な器はなんだと思いますか?
 
  宥座の器(ゆうざのき)というのだそうです。論語で有名な孔子は、”満ちて覆らないものはない”と弟子たちに教えたそうです。中庸の意味で、この器にひしゃくで水を沢山入れるとジャバーッとひっくり返ってしまいます。言葉で何回もいうよりもとても分かりやすいものです。
  教室の入り口には孔子、孟子、など学問の神様が沢山並んでいました。
  学生が勉強したり、生活したりした衆寮、学生寮です。自学自習が基本精神だったそうで、質素なたたずまいでした。
  明るいうちにもう一つ、織姫神社までひとっ走り。
  やって参りました、伝説の織姫さま。足利氏の居城であり繊維の町の象徴です。私の苦手な階段上の神社でした。
   
  220段ほど登って、アー着いた。

神社からは足利の町が一望でした。

  栃木県には海がありません。足利市は関東平野の北のはずれ。
さて、この生ものはなんでしょう?
ほとんど食べ終わってからあわてて撮った、鯉のあらいです。山里料理です。
  最近値上がりして食べられなくなってしまったものに鰻があります。足利市ではあちこちに鰻屋さんがありました。
「鰻屋さんが多いねー。」「最近たべてないねー。」「おなかすいたねー。」などなど・・・言ってみるものです。
チェックインしたビシネスホテルの近く、四代目の当主がやっているという鰻屋さんへ行きました。鰻、美味しそうでしょう?美味しそうに食べてるでしょう?
  鰻屋さんでも注文してから割くので時間がかかるという専門店。
右端の大きな人が4代目。
 
 この鰻、池袋あたりのものと違い、大変野性味のある、コクのある結構なものでした。トーチャンに言わせると、お代は池袋あたりの半分くらいだったそうです。どこの町へ行っても、美味しくて、お値打ち価格店を探すのがとてもうまいのです、うちのトーチャンは。このくらい言っておけば、次の町でも美味しいところへ連れて行ってくれることでしょう。
  なんせお泊りはビジネスホテル。町の銭湯を探してひとっぷろ。タオルは貸してくれるし、石鹸もシャンプーも出してくれました。一人350円、お値打ちです。
  さて、皆さん、足利市は栃木県、では、太田市は?真岡市は?結城市は?益子町は?大子町は?

足利市に泊まった翌日、さー茨城県を目指してまず益子町と思ったら、何とここは栃木県だったのです。
北関東の県境は入り組んでいてよくわかりません。

  北関東は麦畑が多かったです。
ようやく茨城県、結城市にたどり着きました。
結城紬と言われるほど有名な絹織物の町です。
奥順という結城紬製造卸問屋さんが営むつむぎの館を訪ねました。
 
  いくつもの文化財登録建造物があり、古民家を改造した陳列館には驚くなかれ1,000万円もする織物が陳列されていました。紬のイメージは普段着用だと思います。晴れ着用ではありません。それなのに1,000万円!!!!説明してくれた女性によれば、3世代にも着続けられるので、時間単位にすれば高くはない、とのこと。そんなもんなのでしょうか?
  古い町には和菓子屋さんがあります。こちらの くず桜結構なお味でした。
  このお菓子屋さんのおかみさんは、私の恰好を見て「自転車ですか?」とすぐに分かりました。ご自分も自転車に興味があるとのこと。
  つむぎの館のずっと先に止めておいたのですが、興味があると言われては、見せないわけにはまいりません。自慢げに、自慢げに見せに行きました。そのうえ、車のトランクにあるトーチャンの自転車まで見せて、「こうすればどこへでも簡単に行かれます。」と説明までしてしまいました。自慢げでしたでしょうね。
  今回の最終目的地袋田の滝、山の奥の、そのまた奥の、疲れるところでした。
  何とか宿に着いたときはもうくたくたでした。でも、今夜は珍しく温泉宿。楽しみなひと時です。自転車もいいですけど温泉もいいですよ。
  今回の栃木、茨城のコースは支離滅裂。どうやらトーチャンは直前に読んでいた、『義烈千秋 天狗党西へ』という本にコース選びの影響を受けたようです。言っていることがよくわからないので、帰ってから私も読もうと思っています。
今回は、自転車で走っている時間よりも車の時間の方が長かったと思います。史跡や歴史的建造物をゆっくり見る時間が多かったように思います。実際に現地へ行ってみると、足利学校のように有名な割にこじんまりしているところや、逆にあまり期待していなかったのにとても立派な鑁阿寺のようなところもあります。自転車旅はあまり予定に縛られず、興味のあるところには長時間いられますし、疲れたら早めに切り上げることもできます。私たちのように我儘な人たちには大変有難い旅の仕方だと思います。一生懸命長距離を走るのも達成感もあり自転車旅の楽しさの一つだとは思いますが、今回のように近いところでぶらぶら走り、知らなかったところをじっくり見て、現地の美味しいものを食べ,銭湯で現地の人と語り合い、ちょっとだけ地元のお酒などいただき、早寝、早起きしてまた翌日楽しむ、こんなことを続けるのも自転車旅の楽しみ方の一つではないでしょうか?
今回は緩い、楽な旅でした。
次回は北海道、富良野、で本格的自転車旅の予定です。お楽しみに。
 
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