自転車旅行 第14回 四国 徳島・香川県 前編

いよいよ長旅の日がやってきました。
今までは4~5日が殆どでしたので、今回はトーチャンの事前準備も大変だし、宿をとる場所や予約にはかなりの時間を要しました。でも、新しい旅はワクワクします。金毘羅さん、足摺岬、室戸岬など楽しみは多いのですが、やり切れるかがちょっと心配。
 
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― ブルーライン: 自転車ルート
― ピンクライン: 電車ルート

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  あっ、トーチャンの誕生日が来てしまって、2人の年齢が135歳になってしましいました。 あと2ケ月で私の誕生日も来てしまいますので、136になってしまいます。2人で135歳のうちに47都道府県は無理ですね。せめて今年のうちに達成したいものです。
  陸路、列車での四国への入り口は岡山、そこまでは新幹線、岡山から徳島へは『特急うずしお』。
  『うずしお』は、岡山駅では高知行きの『特急南風』と連結しています。
高知と言えば、やなせたかしさん。列車いっぱいにアンパンマンが描かれています。
  岡山ではタコ飯とアナゴ弁。いけそうでしょう?ほんと、いけてました。
  『特急うずしお』は、多度津で『南風』と切り離され、なんと、高松まで逆走するのです!進行方向を向いて座っていたのにいきなり後ろ向きに走るのです。びっくりしました。
  徳島と言えば阿波踊り、駅前で踊っている人がいました!
なんて嘘、郵便ポストの上にあった人形です。
  駅前で自転車を組み立てて、いよいよ四国初乗りです。荷物は全部トーチャンの自転車へっと、、、 へっへっへっ。
  駅の反対側の自転車屋さんへ、徳島へ来た証拠写真。
  徳島城をぐるりと周れば、今夜の宿、気楽なビジネスホテルへ一目散です。
  ビシネスホテルの困ることは夕飯が付いていないこと。なーんて、本当はそこが素晴らしいのです。だって、町へ出て、自分の好きなものを食べられますもの。ただ、小さな町だと食べ物屋さんが無いことがあり、これは困ります。でも徳島市は大都市です。何でもあります。ということで、まず、カツオのたたきでしょうー、
  ウナギの握りずしでしょう、、、
  それと、やっぱり、、、、
  翌日は小雨、吉野川を遡る計画です。普段から、動物的勘の良さとか、天才的な方向感覚とか言っているのに吉野川の一つ手前の川を遡ってしまったのです。長旅の第一日目がこの始末。先が思いやられます。夜、宿でよく見たら鮎喰川を遡ってしまったようです。
  困ったら人に尋く、親切なコンビニに助けてもらいました。
話は違いますが、徳島県はこのコンビニが多いですね。
  本来でない道を通ったおかげで、珍しいものが見られました。 これなんだと思いますか?

お遍路さんのお休みどころなのです。左の変な格好のが風力発電機、右の小屋がお休みどころ。起こした電気で冬は暖房、夏は冷房に使っているそうです。

  中にはイスとテーブルがあり、宿泊はダメ、でもゆっくり休んでね、とお茶セットが準備されていました。さすがは四国。
  小雨の中、今夜の宿泊地「鴨島」を目指します。もう季節が良く、多少の雨はさほど気になりませんでした。
  鴨島はJR徳島線、通称、よしのがわブルーラインの駅です。徳島線に出会ったときは本来の道に戻れたのでホットしました。
  鴨島駅前にあった 曾我廼家五九郎の碑です。
ノンキナトウサンで有名だったそうです。
  鴨島は40年ほど前までは製糸で大変栄えた町だそうで、なんと飲食店が150件もあったそうです。今は食べ物屋さんを探すのに苦労しました。そば焼き、うどん焼き、お好み焼き、以上!! といったところでした。
  でも、昔の名残をとどめる立派なお屋敷もありました。
この後は吉野川を渡り阿波池田を目指すところからスタートします。
  翌日は一転、快晴の朝。吉野川を渡り、阿波池田を目指します。昔、池田高校が全国制覇したあの池田です。
  途中、美馬脇町という古い街並みが残っているところがありました。大変有名なところのようですが、予備知識なしの私たちは、前夜鴨島の焼き鳥屋さんで教えてもらいました。『卯建』の街並みとして有名なのだそうです。『うだつが上がらない』のあの『うだつ』です。
  電信柱はなく、最古の家は1707年建造だそうです。この大邸宅は、改修に2億8千万円かかったそうで、文化庁が年に3軒づつ改修してくれるとか。
  この卯建の町が栄えたのは『阿波藍』と呼ばれた藍をはじめとした周辺の物産の集積地、吉野川を使った物流の拠点として栄えたのだそうです。前日泊まった鴨島が生糸、ここ美馬が藍、昔の経済を支えた商品が吉野川沿いにそろっていたのですね。
向こうにあるのが藍蔵、手前が昔の吉野川岸、船着き場だったそうです。
  動物的勘で旧道が大好きです。ちょっと遠回りになっても町の中を通ったほうが人々の生活を感じられます。これも自転車旅の良さだと思います。
  食べ物屋さんのないところが多く、コンビニもなく、田舎の何でも売っているなんでも屋さんでインスタントうどんを買い、お湯を入れてもらって、近所の神社の境内をお借りして豪華ご昼食です。これがまた何とも言えずに美味しいのです。
  うーまだまだかなーとちょっと嫌になっているところ。吉野川飽きちゃったなー
  エンジン付きなら楽なのになー、、、。
  で、阿波池田に着いたのです。2時15分、これで宿には3時前、予定通りです。
  宿の周りをゆっくり散策。橋の向こうの高台の建物が今夜の宿。場所はとても良いのですが、夕食、朝食なし。ドライブインの宿泊施設のようなところで、不機嫌な夜でした。美味しいものさえ与えてくれれば機嫌直るのに。
  そんな訳で、早朝出発。最初のコンビニでインスタント、トーチャンまだ機嫌直ってなくてピントが合いません。
  阿波から讃岐へ、猪の鼻峠越え、国道32号線最大の山場。周りを見回す余裕もなくひたすら上り、やれやれ一休み。
  なんと、なんと、上ってきた道は斜度7%だったのです。上れたんです!!道幅が狭いところで、トラックが多い、自分たちも怖かったですけど、さぞお邪魔だったでしょうね。
  猪の鼻峠です。こんなトンネル自転車で通るんデスヨー。だいぶ慣れましたけど。
  さすが、猪の鼻峠。すぐ下のドライブインでイノシシの肉を売っていました。
  同じ道の駅のモーニング、これで500円。朝ご飯がなんでしたのでとてもおいしかったです。
  金毘羅様のある琴平へはほんのひとっ走り。なんせ豪華モーニングで元気モリモリ、食べさせておけば機嫌が良いのです。
  琴平と言えば、何といっても讃岐うどん。さすが本場の釜揚げうどんは格別でした。これでいよいよ金毘羅さんへ。
  自分で上らなくとも籠があるのです。体重別の料金、ではなく一律だそうです。ちょっと魅力だったのですが、ここまで自転車で来て、ここで籠はないですよねー、
  話には聞いていましたが、金毘羅さんは石段の神社でした。
  奥宮に着いたときはホッとするというか、下りるの大変、と嫌になりました。
  金毘羅さんのある山を象頭山というそうです。遠くから見ると確かに象の頭のようですね。右が鼻です。
  琴平から丸亀への途中です。蓮華畑の少女、、、なーんちゃって。
  丸亀の自転車屋さんに寄りました。ご一家総出で歓迎してくださいました。
  驚いたことに、抹茶でもてなしていただきました。琴平から走ってきたので、おいしかったこと。
  かの有名な丸亀城。
三の櫓から讃岐富士を眺めていると、、、
  上の方に怪しい人影。
んっ??どこかで見たような、、、
  やれやれ、またも城攻めチームに遭遇してしまったのです。リーダーの のぶさんが阿部ちゃんに早く来いよーと脅しているところです。
  という訳で、ドンナ訳だか分かりませんが、一緒に丸亀名物『骨付き鶏肉』を食べに行きました。とてもおいしかったので、「丸亀は地鶏が有名なのですか?」とお店の人に聞いたら、言下に「”ブロイラー”です。」って!!!嘘つくことは良くないですけど、何もそんなにはっきりと、、、で、写真は鶏肉でなく醤油豆にしました。
  翌日、城攻め組は岡山へ、丸亀駅でお別れです。
 こんな年寄りでも楽しめる自転車旅、より多くの未経験者にその楽しさをお知らせ出来たら、と始まった『プロジェクト135』ですが、年齢だけは135歳になってしまいました。体重は135kgには程遠く、135から帰ってくるたびに二人とも増えてしまっている惨状です。

 47都道府県が目標で、四国編の後編、高知県で24県目、ちょうど半分終わります。第一回目の山形が大雨だったので、多少の雨は苦になりません。静岡の阿部峠などを経験し、大概の坂は上れるだろうと思えるようになりました。今回も、猪の鼻峠の前日、あそこは自転車は通れませんよ、と言われたのですが気持ちよく越えられました。体力がつくとは思えませんので、多少上手になったのだと思います。この年齢で何かで進歩していると思えることはとても嬉しいことです。 
 自転車旅の良さは、自動車や列車の旅よりいろいろな所を詳しく見られることかもしれません。体を使ってからいただく各地の美味しいものは一層引き立ちます。これからの季節、暑くもなく寒くもなく、自然の懐に遊ばせて頂く感触は自転車旅が一番と思います。日焼けが気になる方にはちょっと嫌な季節かもしれませんが。
 四国の後編、愛媛県、高知県編をお楽しみに。

 
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