『針谷千紗子 女子ロードレーサーの戦い』④~補給食~

 

練習中やレース中に走りながら摂る補給食について

1時間以上の練習やレースにを走る場合、体の中に蓄えているエネルギー源だけでは足りなくなるので、補給食が必要になります。今回基礎トレーニングパート2ですが、走る事だけが基礎トレーニングではなく走るためにはしっかりとエネルギーを摂る事もとても大切です。

補給食の基本

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自転車用のウェアの背中には、2~3つのポケットがついていますよね??そこに補給食を入れておいて、少しずつ食べていきます。長いレースや練習になると1日で7~8時間も走ることがあります。上位入賞するような選手になるとほとんどが走りながら補給食を少しずつ食べて、ノンストップで走り切ることができます。

■高炭水化物食品を摂る

まず補給食の代表である「高炭水化物食品を摂る必要がある」ということです。それは、走行中のエネルギー源としていちばん大切なのが炭水化物ですが、体の中には1,500~2,000kcal程度しか蓄えておけません。2~3時間も走ると、体内の炭水化物は枯渇して動けなくなってしまいます。そうならないために、必ず使った分の炭水化物を食べて、どんどんエネルギー補給していかなければなりません。

■練習やレース中に脂肪を補給する必要はない

実は「脂肪」も、走行中のエネルギー源としてかなりの割合で使うのですが、走行中に油分を摂っても残念ながらすぐエネルギーに変えることはできません。運動中摂ることで気分が悪くなってしまうリスクがあるので、積極的に摂る必要はほとんどありません。

■脂肪を燃焼するには炭水化物が必要

脂肪をエネルギーとして使うのには、炭水化物が必要になります。炭水化物は脂肪を燃焼する「着火剤」のような役割を果たします。体内の炭水化物が枯渇してしまうと、せっかくまだ膨大に残っている脂肪を使おうと思っても使うことができません。結局「体内の炭水化物がなくなると動けなくなってしまう」ので、走り続けるためには炭水化物を継続的に補給していかなければならないのです。

補給食の種類

補給食を大きく分けると、固形物系とジェル系の2種類があります。

■固形物系の補給食

「エネルギーバー」「カロリー・メイト」「ひとくち羊羹」「薄皮つぶあんパン」「ジャムパン」「おにぎり」や「菓子パン」

■ジェル系の補給食

ウィダーinゼリーetc...ジェル系の利点は、消化吸収がよい点、水分を同時に補給できる点と、のどにつまったりすることがない点です。しかし消化吸収がよい分腹持ちはあまりよくありません。ジェル系ばかりで補給しているとお腹の調子が悪くなることもあるので、その点は注意が必要。

 固形物系とジェル系の使い分け

固形物系とジェル系の使い分けとしてよくあるパターンが、前半は固形物系・後半はジェル系というパターンが好ましい。

■前半は固形物系・後半はジェル系

練習やレースの前半は、まだ胃腸も元気で体に蓄えられているエネルギーも多いので、腹持ちがよいものの消化吸収に時間がかかる固形物系をなるべくとります(補給食は、ふつう運動開始後1時間くらいから食べ始めます)長時間の運動も後半になると、胃腸が弱ってきて消化吸収能力が落ちてくるのと、体に蓄えられているエネルギーがかなり少なくなってきている分を速やかに補充しないといけないので、胃腸に負担がすくなく消化吸収の速いジェル系を摂るとよい。

レース直後の補給

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疲労回復や筋肉補修の促進のためには、運動を終えた30分以内の栄養補給が最も望ましいといわれています。特に摂取したい栄養素は、カラダの材料となるアミノ酸やタンパク質とその吸収をサポートするビタミンB1、疲労回復を促すビタミンC、エネルギーに変わる炭水化物(糖質)です。屋外で運動した場合は、着替えや移動、入浴などに時間をとられ、すぐに本格的な食事を迎えるのはなかなか難しいことが多いと思います。 “栄養補給のゴールデンタイム”といわれる運動後30分以内のタイミングを逃さないためには、本格的な食事をする前に、おにぎりやバナナ、果物といった軽食を口にするか、ドリンクやゼリータイプのサプリメントを摂取すると良い。ダイエットなどウエイトコントロールに取り組んでいる方は、その後の食事も含めカロリーオーバーには特に注意しましょう。

レース前に試しておくとよいこと

どのような補給をするのが効果的かは、レースや練習の種類や体質によってかなり変わってきます。特に大事なレースの前には、最低一度は練習などで試して「問題がないかどうか」を確認しておくとよいでしょう。選手それぞれ、レースで一番パフォーマンスを出せる方法は異なってくるので。

栃木に帰ってきて、選手として強くなるためにトレーニングと同じように食事もすごく大切なことを栄養士の方について頂き、たくさんの事を学びました。食事もとトレーニングの一つだと私は思います。

 

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