来年のアイアンマンに向けてどのようにトレーニングを組み立てるか? トライアスロンコーチ 久保埜一輝

トライアスロンコーチ兼選手として活動している久保埜一輝です。

コロナ禍で3年ほど、競技活動はお休みしていましたが、ほとんどの国内・海外レースが再開し始めたので2023年は、アイアンマンレースを中心に出場したいと思っています。

、、、と思っていた矢先に、ハワイで行われるアイアンマン世界選手権の開催場所や開催時期が急遽運営の都合により未定になってしまい、世界中のアイアンマンハワイを目指すトライアスリート達は大混乱中。

というわけで、現時点では最大目標のレース時期が未確定という状況ですが、今回は、来シーズンへの取り組みの方針をご紹介したいと思います。

予選レースを5~6月に想定して、一旦ここでしっかりとパフォーマンスが出るように。

 

■12~2

年明けから、本格的なベーストレーニングを開始できるよう12月は、オフで休めた身体を動かし始めて感覚や基礎体力を戻していきます。

特にこの時期は、気温が低く脚ができていないのでランニングを一気に増やさないように気を付けて、スイムとバイクを重点的に。

追い込む練習はあまりせずに、頻度高く強度の低い練習を積み上げます。

ランの距離については、12~2月にかけて徐々に増やしていきます。

また、各動作の動きも確認しながら行うために、ドリル練習や動き作りも多めにやっていき、動き続けるだけの練習にならないようにしています。

■3~4

ベーストレーニングを2~3ヶ月ほど積み上げたら、負荷や強度の高い練習も各種目12/の割合まで増やしていきます。

強度の高いと言っても、全力で追い込むというわけではなく、全力の80~85%くらいの微妙に辛いあたりで。

あくまでアイアンマンに向けての練習なので、そのレースペースから離れすぎていると疲れてしまって週全体の負荷が下がってしまったり、怪我の原因になってしまいます。

大事なことは、その1日を頑張ることではなくて、少し頑張る日を少しでも多く積み上げていくこと。

努力感高めの練習をする事も、大事な事ではありますが、精神的に疲弊してしまい、シーズン後半にモチベーションが保てなくなってしまったりしますので注意です。

■5~6

いよいよレースシーズン。

ここでは、今までの練習を組み合わせていき、かつ実践的な練習も入れていき、練習の成果がレースにより反映できるようにしていきます。

スイムであれば、海で自分で目視しながらコースを泳いだり、プールでもピッチやペース、リズムを変えながら、またウエットスーツを着て泳いだり。

バイクとランに関しては、バイクからランにすぐに移行するブリック練習や、実際に使う補給食を長時間走り、補給・給水の量を確かめたり。

どんなに練習ができても、そこで速くても、目標レースに向けて練習を積み上げて来ているので、この作業が特に大事になってきます。

かといって、いきなり実践的なトレーニングから始めても基礎がないといけないので、やはり冬のベーストレーニングが大切です。

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このようなイメージで、時期別にトレーニング内容のコンセプトを変えていき、レースに向けて取り組んでいく予定です。

これから年末年始の忙しい時期になってきますが、無理して練習しなくても大丈夫です。

練習したくてウズウズする状態まで身体を休める事が来たら、オフトレ再開の合図です。

使用バイク:Felt IA FRD, AR Advanced

2013年 アイアンマン・ジャパン 6位
2015年 アイアンマン・ジャパン 15位
2017年 佐渡国際トライアスロン A 優勝
2018年 佐渡国際トライアスロン B 優勝
2019年 アイアンマン・ケアンズ 25-29歳カテゴリー 優勝
2019年 佐渡国際トライアスロン B 優勝
2019年 アイアンマン世界選手権 25-29歳カテゴリー 23位(日本人総合トップ)

父親は、元プロトライアスリートでアイアンマンハワイ 9回出場。その影響で6歳からトライアスロンを始め、3兄妹とも世界選手権代表選手となる。コーチとしても、インドアトレーニングのノウハウを中心に幅広く活動。オンラインメニュー作成依頼等その他お問い合わせはFacebook にて。

https://www.facebook.com/kazuki.kubono

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