プロジェクト135パート2 第79回 (オーストリア)ヴァッハウ渓谷の文化的景観

 ここは2000年に、ウィーン歴史地区より1年前に、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。全長2826kmのドナウ川の中で、クレムスからメルクまでの約36kmのヴァッハウ渓谷はドナウ川流域の最も美しい区間で、周囲の丘にはブドウ畑が広がり、崖の上には古城や修道院がそびえて、変化に富んだ地形と文化財などの景勝は何時間も飽きずに見入ってしまいました。私たちはクレムスのすぐ先のデルンシュタインという小さな町に上陸、その後にドナウ川をメルクまでさかのぼり、ここも上陸、たっぷりと渓谷を堪能しました。
 
■今回場所は
 

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最初の上陸地デルンシュタインです。河船の良さは目的地のすぐ近くに接岸できることです。町まで歩いて10分です。
 
すぐそこにデルンシュタインの目玉、聖堂参事会修道院の水色の塔が見えてきました。
 
行ったのは10月の末なのですが、紅葉している所がありました。ドナウ川沿いは主に黄葉で、紅葉は少ない気がします。
 
修道院入口、入場料2ユーロでした。それだけの価値はありました。
 
内部も立派でした。
 
個々に見れば、それぞれ素晴らしいものでしたが、それよりラッキーだったのは…。
 
聖堂参事会を見られたことです。ナーンテ冗談です。絵です。(写真かな?)
 
それより何よりこの修道院のバルコニーに立てたのは本当に2ユーロ以上でした。もともと高台に建っている修道院のバルコニーですから、そこから見るドナウ川は圧巻でした。
 
デルンシュタインは、「ヴァッハウの真珠」と呼ばれるそうです。納得できます。
 
ぶどう畑の向こうの山の上に見えるのがクェーンリンガー城跡です。イギリスのリチャード獅子心王が幽閉されたお城です。
 
さて、いよいよメルクを目指して船は動き出しました。デルンシュタインの全景です。右の水色の塔が聖堂参事会修道院、左の丘の上にあるのがクェーンリンガー城跡です。
 
渓谷の周囲は丘が連なり、ぶどう畑が点在しています。
 
収穫の終わった部分と途中の部分とあるようです。右上の赤い車の左下に何人か人がいるのが作業中のようでした。
 
収穫物の加工品を温めていただいています。ホットワインです。
 
ドナウワインというほどの特産品なのだそうです。
 
ぶどう畑ばかりでなく小さな町も出てきます。ヴィセンキルヒェン(WEISSENKIRCHEN)という町、だと思います。
 
ときどき雷魚のようなものが船の横を通ります。なんて冗談です。実は固定されたブイです。
 
何か問題でも?だって寒いんですもの。赤ワインを温めて、ちょっとスパイシーで、悪さを見つかったイジメッ子みたいだとトーチャンは言うのですが、なんで他の人は飲まないんでしょー?これでも、写真の記録係なのです。お仕事してるのです。
 
サンクト・ミヒャエル(ST.MICHAEL)というところだと思います。ほらね、ただ撮っているだけでなく、私が記録してたから町の名前が解かるのです。
 
シュピッツの町です。渡し船があります。このあたりのドナウ川は橋と橋の間が遠いので、あちこちに渡し船があります。
 
シュピッツの町とピンターハウス城が丘の上に見えます。
 
サンクトヨハネの町です。どんなに小さな町にも教会が見えます。宗教の力はすごいですね。
 
丘の上に建つアックシュタイン城跡。盗賊騎士が捕虜を谷へ突き落したという伝説があるそうです。破壊されたり再建されたりを繰り返して、今は廃墟だそうです。
 
もー寒くて寒くて、この辺まで来ると、もう人も少なくなってきました。でも、トーチャンは船室からでは写真が撮れないから頑張ると意地を張るのです。そりゃ、世界遺産撮りに来たんですもんネ。
 
もー、暖かくなる為なら、人目なんか気にしていられません、身体を動かせば暖かくなるのです。イッチニッと。
 
ホーラ、見えてきましたヨー、メルクまでの最後の見所、シェーンビューエル城です。イエ、手前のでなく、遠くに見えるお城です。手前のは寒くてメモ取り忘れました。
 
これがシェーンビューエル城です。19世紀から修復したものだそうですが、川面に突き出た部分は、中世の要塞の跡です。
 
ヴァッハウ渓谷の発着点というべきメルクに到着です。
 
世界遺産のメルク修道院全景です。
 
089年にレオポルド一世により建てられたベネディクト派の修道院で、バロックの宝石といわれるそうです。いろんな宝石があるのですね。
 
美しさもですが、その大きさも大変なもので、900人の子供を30名の僧が教育しているのだそうです。
 
内部は、残念ながらこの階段の上は撮影禁止でした。
 
でもテラスからのメルクの町は素的な町でした。
 
テラスからの反対側、ヴァッハウ渓谷の上流リンツ、パッサウ方面です。私にはこの景色だけでも世界遺産に値すると感じられます。
 
そーなのです、ここメルク修道院はユネスコに登録された世界遺産なのです。ところで、UNESCOがUnited Nations Educational, Scientific and Cultural Organization の略だってご存知でしたか?私は知っている気でいましたが実は…。
 
メルク修道院の自転車です。
 
メルク市内を走る自転車です。世界遺産と自転車は良く似合いますネ。
今回はとても寒かったのですが、自然遺産なのかと思う程、解りやすい文化遺産でした。解りやすい分、現地で見ていたときはとても楽しかったのですが、帰ってきて、135をまとめる段になってガッカリしてしまったというか、エッと思ってしまったことがありました。気ままに思ったことを好きなように書いているとお思いかもしれませんが、これでも間違ってはいけない、と少しは調べて書いているのです。書き始めるまでは「ヴァッハウ渓谷の文化的景観」2000年登録と、「メルク修道院」2000年登録とは同じ年に2つの世界遺産が登録されたのだ、と思っていたのですが、なんとメルク修道院は「ヴァッハウ渓谷の文化的景観」の一部だったのです。135パート2の79と80になるはずが79にまとめられてしまったのです。ウーン!!!でもイイんです。実はシェーンブルン宮殿は世界遺産としてウィーン歴史地区の一部だと思っていたのに、実は独立した遺産だったので別々に書けて、一つ得してたんです。
ところで、ブダペスト、シェーンブルン宮殿、ウィーンと回ってきましたが、これらは船旅でなくとも行かれます。でも今回のヴァッハウ渓谷は船からでなければ楽しめないと思える場所でした。娘が言うのです、どうせあの世に持って行かれないし、老い先短いんだから使えるうちに使っちゃいなって。今回は娘に従ってちょっと贅沢な旅を続けています。この船旅、日本人客の平均年齢が77才なんですって、少し早かったかしら、とも思います。次回はドイツ、レーゲンスブルクをお届けします。お楽しみに。
 
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