プロジェクト135パート2 第48回 (フランス)ミディ運河

 ミディ運河はフランス南部トゥールーズを流れるガロンダ川から分岐して、地中海に面したトー湖に至る全長240kmの運河です。この運河の完成した1694年より前は大西洋から地中海への物資の輸送はスペインに通行税を払ってジブラルタル海峡を通っていたので、運河の完成により3,000kmも短縮されたそうです。発案は1666年ピエール・ポール・リケという人だそうで、これをルイ14世が承認、国家プロジェクトとして完成させたそうです。19世紀に鉄道にその役割がとって代わられるまで、大西洋と地中海を結ぶ輸送の大動脈として活躍、ボルドー地区のワイン出荷がスムーズになり、その生産が飛躍的に伸びたのだとか。今回、私達はトゥールーズから地中海へ出る中間のあたり、カルカッソンヌでミディ運河を見て来ました。
 
■今回場所は
 

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運河の幅はびっくりするほど大きなものではありません。
 
その昔、動力のない頃は船を人や馬が引いて動かしたそうです。その名残りの道が両側についています。
 
夏の暑さを防ぐために両側の道には45,000本もの樹を植えたそうで、今でも全体に運河を覆っています。
 
物流の路としての役目を終えた今は、もっぱら観光の為の船が活躍しています。
 
この運河の特徴に閘門式である事があげられます。右側と左側で水位が違うのが見えますか?
 
手前の方が水位が低いでしょ?このひょうたん形の池みたいな所の手前にも水門があって、手前から船が入って後の水門を閉めて水を入れて、向こうの運河と同じ水位にしてから向こう側の水門を開けて通したようです。
 
全体でこの位の大きさの船しか通れなかったのでしょうね。
 
分水嶺のあるノールーズという所は21mの高さを7つの閘門で超えたのだそうです。
 
何もないところはただの運河、普通の運河ですが、道路や鉄道が上を通ったり、見る所ではとてつもない大工事だったろう事が想像できます。
 
閘門へ流す水を確保する為の貯水池や水路も作り、運河本体は240kmなのにその他の水路などの合計は360kmにもなるそうです。
 
鉄道のための橋もこんな具合です。
 
19世紀にとって替えられた鉄道も運河の上を運行しています。
 
今ではミディ運河の主役は観光船です。
 
それと個人が楽しむ為のクルーザー。
 
クルーザーには何故か自転車を積んでいるのが多かったです。
 
そして今や輸送手段の中心は列車です。運河のすぐ横、カルカッソンヌ中央駅です。
 
駅にはやさしいフランスのおじさん。フランスの男性って粋ですネー。
 
駅のキオスクのような所。何となく垢抜けてませんか?
 
運河の横に停っていた自転車です。
 
何か日本で見た事のあるような…
 
でも峠道にはどこにでもこんな人達がたくさんいました。
 
レースをやっているのではなく、楽しんでいるように見えました。
 
これとある峠の頂上近くなんですけど、この人達なんか、余裕しゃくしゃくに見えました。私達、135で日本中まわりましたけど、こんな余裕はなかったと思います。何が違うのでしょう。
 
そーです。まず食べている物が違います。
 
物も違うし、量も違います。
 
こんなの毎日食べてれば、走れるようになるのでしょうか。
 
ついでにこんなのが出たりして。
 
イエイエ食べる物の差より歴史が違うのでしょうネ。こんなに太めの人がこんなイデタチで、日本では走ってないですもんネ。
 
フランスとスペインの国境、ピレネーのとある峠にあったモニュメントです。日本でこんなの見たことないです。ミディ運河もすごいけど、フランス、スペイン、ピレネーで見た自転車乗りは凄かったです。
ミディ―運河。またルイ14世に会ってしまいました。前回のヴォーバンも今回のリケも、スポンサーはルイ14世なのですネ。あっちでヴォーバンの要塞群を造り、こっちで運河を造って、スペインへ運行税を払わなくてよくし、ドイツとかそっちの方ではルイ14世は何をしていたのでしょう。日本でいえば江戸時代でしょ、徳川家康みたいな人だったでしょうか?これをもっとほり下げて勉強すれば…やらないで見っぱなし、聞きっぱなし、だから長生きなのかもしれません。
 
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